藤浪に勝ち星を!阪神 執念零封 岩崎→桑原→能見→球児が魂リレー

[ 2018年6月16日 05:30 ]

交流戦   阪神4―0楽天 ( 2018年6月15日    楽天生命パーク )

<楽・神>ウイニングボールをもらう藤浪(左から3人目)。左端は金本監督(撮影・大森 寛明)
Photo By スポニチ

 苦しんできた右腕の貴重な白星を消すわけにはいかない。7回途中から阪神の岩崎―桑原―能見―藤川が魂の無失点リレー。ドリスやマテオが不在でも、頼れる先輩たちが藤浪の勝ち星を守り切った。

 「点差もあったんで一人ずつ行こうと思った。良かったね、晋太郎に勝ちが付いて」

 3―0の8回に登板し1安打無失点に抑えた能見が、救援陣の総意を代弁した。入団時から期待と注目を浴び続け、過酷なプレッシャーを背負っていた24歳右腕の苦悩を間近で見てきた面々。この1勝の重みは分かっていただけに、全員が1球に魂を込めた。

 7回1死から藤浪が四球と中前打で一、二塁とすると、まずマウンドに上がったのは岩崎だ。これがチーム最多の25試合目の登板となったが、厳しい場面で藤田を中飛に仕留めた。続く聖沢に代打・今江が出たところで、金本監督は迷わず桑原にスイッチ。今江は歩かせたものの、嶋をフルカウントから中飛に抑え、1点も許さなかった。「ボール先行になって自分で苦しくしてしまった。0点で抑えられたことだけが救いです」と反省を口にしたものの、防御率1・56と今季も安定感抜群だ。

 9回は藤川。表の攻撃で1点追加し、セーブの付かない展開となったが、ドリスの代役として復活した“守護神・球児”が3者凡退で締めた。試合後は「勝てれば何でもいいんで」と涼しい顔。離脱者続出で苦しい台所事情でも、猛虎のブルペンにまだまだ頼もしい男たちがいる。(山添 晴治)

続きを表示

2018年6月16日のニュース