雄星“ぶっ飛び”復活157キロ!無傷6勝「今季初めて心から喜べる勝ち方」

[ 2018年6月2日 05:55 ]

交流戦   西武2―0阪神 ( 2018年6月1日    メットライフD )

5回2死一、三塁、植田を三振に打ち取り吠える菊池(撮影・森沢裕)
Photo By スポニチ

 球威十分。西武・菊池は「腕が吹っ飛ぶくらい振った」と言った。左肩周辺の機能低下から、5月4日以来の1軍復帰。92球で6回を3安打零封する圧巻の投球で6勝目を挙げた。

 「今季初めて心から喜べる勝ち方。やっと今日、納得のいく球がいったと思います」

 初回の第1球から150キロ。2回は無死二塁から3者連続三振に斬り、最後の江越を仕留めた球が今季最速の157キロを計測した。5回も先頭・中谷の三塁打の後を3三振で断ち「一番確実にアウトを取れるのは三振。“0”と“1”は違うので1点も取られたくない」と隙を見せなかった。9奪三振は今季最多。直球の平均球速は150・7キロと今季初めて大台に届いた。

 「打者に向かっていけるようになった」と不安が消えたことで剛速球がよみがえった。無傷で飾った開幕5連勝は「肩をかばいながら」のもの。3月に首を寝違えたことから始まり、肩の張りを抱えて直球の質に満足できないまま投げていた。

 離脱中は「何もできないふがいなさがあった」という。同僚たちの言葉が支えになった。登録抹消を報告すると「帰ってくるまで首位で頑張る。ちゃんと治してこい」と激励された。「中途半端では帰れない。100%で帰る」と誓った通りの復活劇だった。

 昨季からの連勝を10に伸ばした左腕に「雄星はうちの柱。次はもっと期待できる」と辻監督。首位を守りながらも5月は10勝14敗と失速したチームに、頼もしい男が再び加わった。菊池は「今日から開幕のつもりでやります」と再加速を宣言した。(町田 利衣)

続きを表示

2018年6月2日のニュース