阪神、救世主に期待!藤浪1軍合流 3日復帰戦で榎田と“虎ドラ1対決”

[ 2018年6月2日 07:25 ]

交流戦   阪神0―2西武 ( 2018年6月1日    メットライフD )

キャッチボールで調整する藤浪(撮影・成瀬 徹)
Photo By スポニチ

 阪神は1日の西武戦に0―2で敗れ、6年ぶりの交流戦開幕4連敗に沈んだ。借金2へ戻り、4位にも転落。暗雲を振り払う救世主として期待されるのが藤浪晋太郎投手(24)だ。2軍での再調整を終えて同日に待望の1軍合流。3日に復帰登板に備えた。猛虎を救う完全復活に期待が膨らむ。

 交流戦前の5連勝から一転、猛虎はなすすべなく再び下り坂を転がった。敵地に乗り込んだ西武戦も零敗に終わり、交流戦は開幕から悪夢の4連敗。救世主は誰か。可能性を秘めた男が1軍に戻ってきた。2軍で再調整していた藤浪が真っ黒に日焼けした顔で戦列に加わった。メットライフドームでの試合前練習。ブルペンでの投球練習などで3日の復帰戦に備え、力強く誓った。

 「落ちた時も悪い状態じゃなかったので。それを技術的に確立することを、しっかりとやってきたので」

 言葉には確かな手応えがにじんだ。4月20日の巨人戦を5回9安打6失点で降板し、翌21日に出場選手登録を抹消。2軍ではキャッチボールに時間を割いて、フォーム固めに着手し、技術的な確立へ前進した。降格後は計3度の登板で2勝0敗、防御率0・45。安定感が際立ち、制球難に陥る過去の姿はなかった。投球練習を見守った香田投手コーチは「もちろん」と期待感を込め、「ファームでも結果を残してくれていた」とうなずいた。

 約1カ月半ぶりの1軍マウンドで待ち受けるのは最強の敵だ。長打力、得点力、機動力を高次元で備える西武の強力打線にどう立ち向かうのか。「いま日本で一番打っているので簡単には抑えられないけど、まずは自分のことをしっかりやるだけ」と表情を引き締め、中村、浅村、森ら大阪桐蔭勢との対決にも「試合が始まったら関係ないけど、中心選手が多いので注意したい」と警戒を強めた。

 くしくも西武は3月に移籍した元同僚の榎田が同じ3日に登板予定。阪神での登板がなかった江川卓を除けば、阪神にドラフト1位入団した投手が敵味方に分かれて先発で投げ合うのは史上初めてだ。

 藤浪が最後に白星をつかんだのは昨年5月4日のヤクルト戦。もう1年以上が過ぎた。加えて藤浪が登板した試合では年をまたいで直近10試合にわたってチームに勝利がなく、絡まり合う悪い流れを一気に断ち切りたい。用意された舞台は試練となるのか、逆襲への足がかりとなるのか。苦しみ抜いた背番号19が“答え”を出す時が来た。(遠藤 礼)

 ▽藤浪と榎田の1位指名 榎田は10年ドラフト1位で阪神入り。6球団競合だった早大・大石は抽選の末に西武が交渉権を獲得したため外れ1位で指名した。藤浪は12年のドラフト1位で4球団が競合し、抽選で阪神が交渉権を獲得した。

続きを表示

2018年6月2日のニュース