マエケンでWシリーズ プロ初連投も何の!ポストシーズン計5回を完全投球

[ 2017年10月21日 05:30 ]

ナ・リーグ優勝決定S第5戦   ドジャース11―1カブス ( 2017年10月19日    シカゴ )

シャンパンファイトでチームメートに祝いの酒を浴びせられる前田(中央)(AP)
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 ナ・リーグ優勝決定シリーズ(7回戦制)は19日(日本時間20日)に第5戦が行われ、ドジャースが11―1でカブスを破り、4勝1敗で1988年以来、29年ぶりのワールドシリーズ進出を決めた。昨年の同シリーズで敗れた相手に雪辱。プロ初の連投となった前田健太投手(29)は7回を3者凡退。ポストシーズン5試合で計5回を投げ、完全投球を続けている。

 試合後のシャンパンファイト。立役者となった前田は同僚から美酒の集中攻撃を受け、泡まみれだ。「ケンタコール」も起き「最高です。勝ちたい一心で投げた。少しは貢献できたと思うので、うれしい」とかみしめた。

 大差がついても前田―モロー―ジャンセンの「勝利の方程式」で締めた。前田はエース左腕カーショーの後を受け、7回に登板。プロ初となる2日連続の登板にも疲れを見せず、力強い直球で圧倒した。コントレラスを93マイル(約150キロ)の直球で空振り三振、A・ラッセルはスライダーで中飛、バエスは94マイル(約151キロ)の直球で見逃し三振と右打者3人を10球で封じた。「投げる投げないに関係なく、早めに動いてストレッチしたりしている」という救援モードの調整法が生きた。

 昨季のリーグ優勝決定シリーズでは同じカ軍を相手に敗退。前田は2試合に先発も勝敗はつかず、チームも敗れた。今ポストシーズンでは救援で5回15人斬りの完全投球を続け「リベンジできてよかった」と振り返る。

 地区優勝が決定的だった9月。ポストシーズンに向け、守護神ジャンセンにつなぐ中継ぎが弱点だった。頭を悩ませたデーブ・ロバーツ監督は前田を配置転換し、これが大当たり。厚みを増したブルペン陣は地区シリーズから23イニング連続無失点を続け、77年のヤンキース救援投手陣が樹立した22回2/3無失点のポストシーズン記録を40年ぶりに塗り替えた。

 自身初のワールドシリーズ。「ワールドチャンピオンになるために米国に来た。ここまで来たら一番を目指したい。毎日(出番が)あると思っている」とフル回転を宣言した。(奥田秀樹通信員)

 ≪球団最長ブランク≫ド軍の29年ぶりワールドシリーズ出場は球団最長のブランクとなる。2番目に長いのが1941年の21年ぶり。同シリーズでは過去ヤンキースと11度対戦し、3度しか制覇していない。両球団の対戦は1903年に始まった同シリーズで最も多い対戦カードで今季も対戦の可能性がある。

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