神宮使用中止7カ月「長すぎる」五輪組織委へ“直談判”へ

[ 2016年4月16日 05:30 ]

東京五輪・パラリンピック組織委が大会前後の使用中止を要望している神宮球場

 2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会が20年5月から11月に神宮球場の使用中止を要望している問題で、球場を管理する明治神宮外苑が15日、プロ野球ヤクルトと東京六大学連盟、東都大学連盟、東京都高野連の使用4団体幹部と初の意見交換会を開いた。

 神宮外苑の成瀬伸之総務部長は「協力しないという話ではないが期間が長く、難しいというのが共通の認識。使用の状況を直接伝えるのがいいだろうと一致した」と語った。次回以降は大会組織委員会担当者を会議に呼ぶことなどを決定。直接交渉の場を複数回設け、4団体は組織委に使用中止期間の短縮などを訴えていくことになる。

 組織委は3月下旬に明治神宮外苑に対し、使用中止を要請。数多くの公式戦を行う4団体にとって収入面への打撃は大きく、ヤクルトの江幡秀則球団専務は「7カ月はあまりにも長すぎる。それぞれの団体は困惑している。最大限努力はするけれど我々も民間企業。代替地などを考えているのかと。具体的に何とかしてほしい」と語気を強めた。期間短縮とともに、代替球場案や休業補償費などが協議のポイントとなりそう。成瀬総務部長は、組織委が20年1月から神宮第2球場の借用を要望していることも明らかにした。

 五輪期間中、組織委は神宮球場を資材置き場やボランティア待機場所として使用することを想定し、4団体を個別に訪問して通知を済ませた。現在敷かれている芝を撤去した上に建物を建てる可能性も浮上しているという。組織委の佐藤広副事務総長は「施設の所有者だけでなく利用者にも説明や意見交換を丁寧にしていく」と話した。

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2016年4月16日のニュース