なすすべなく零敗も 金本監督「次どうするかの方が大事」

[ 2016年4月16日 08:23 ]

<中・神>中日に完敗し、足早に引き揚げる金本監督(中)

セ・リーグ 阪神0-6中日

(4月15日 ナゴヤD)
 今季2度目の零敗にも阪神・金本監督の表情から怒りの感情はうかがえなかった。会見にも淡々と応じた。ただ、言葉の行間からは「やり返せ」という思いが強く読み取れた。

 「まあ、完封負けだけど、(大事なのは)明日どうするか。いつも言うように対策というか。そりゃあ、完封負けなんて、絶対あるんだから。年に何回かは。いちいち言うつもりもないしね。次の日、どうするか、次の対戦でどうするかだから。次にジョーダンと対戦した時に何を見せてくれるか、明日どうするかの方が大事だからね」

 14日のDeNA戦(甲子園)で左太もも裏付近を痛めた福留を欠いた一戦。先発として初対戦となったジョーダンの前に7回まで凡打の山を築かされ、反撃の糸口すらつかめない。福留に代わって今季初の4番に抜てきしたゴメスも3打数無安打で精彩を欠いた。散発4安打。それでも指揮官は誰も責めない。

 「また同じような流れになると、これはもう、『何をやっとんだ』となるしね。別にこういう試合もあるし。特にどうこうはないですよ」

 打線は水もの。長いシーズン、こんな日もあることは百も承知。だから終わったことより「次」を重視する。不甲斐ない結果に終わった打線に発奮と工夫を促した。

 もちろん惨敗の中にも収穫はあった。「北條が速い真っすぐを打って、陽川が苦手な変化球を打って。その2つに関してはよかったところかな。救われたと言うとおかしいけど。俺の気持ちがね…」。北條の二塁打と陽川のプロ初安打。若い力の躍動が慰めだった。

 確かにカード初戦は落とした。ただ今季は初戦を落とした過去2カードでともに勝ち越しを収めてもいる。気持ちを切り替え、次戦へ視線を向けた。(惟任 貴信)

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2016年4月16日のニュース