由伸監督“新・伝統の一戦”は先手必勝 虎キラー・ポレダでまず初戦

[ 2016年4月5日 05:30 ]

キャッチボールで調整するポレダ

 セ・リーグ首位の巨人は5日から東京ドームで2位・阪神と3連戦を行う。高橋由伸監督(41)は昨季11勝2敗と阪神に大きく勝ち越した東京ドームで開幕4カード初戦勝利とカード勝ち越しを狙う。1・5ゲーム差で追う阪神・金本知憲監督(48)は選手に同ドームの苦手意識の払拭(ふっしょく)を求めた。今季初の伝統の一戦で新監督同士が火花を散らす。

 指揮官として迎える初めての伝統の一戦。それでも高橋監督はここまでの堂々たる采配同様に、どっしりと落ち着いたものだった。

 「まあ、特別ね…甲子園なら雰囲気も違うけど、もう18年もやっているからね。特別ね」

 昨季の阪神戦は16勝9敗で、東京ドームでは11勝2敗と圧倒。「甲子園なら…」という言葉の裏には、本拠地での戦いの自信がうかがえた。巨人の就任1年目の監督では初の3カード連続勝ち越しと、開幕ダッシュに成功して迎える宿敵との対戦。「また、気持ちを新たに戦っていきたい」とおごる様子もなかった。

 ここまでの戦いで貯金5を蓄えた大きな要因は3カード連続で挙げた初戦勝利だ。1・5ゲーム差の2位・阪神相手にも姿勢は変わらない。マウンドに立つのは阪神キラーのポレダ。昨年、阪神戦8試合に先発し5勝2敗、防御率2・44だった左腕はこの日、ジャイアンツ球場で調整し「イメージはある。アグレッシブにいきたい」と意気込んだ。2戦目は中5日で菅野が登板。阪神打線のキーマンになる新戦力の1番・高山に対し「新人には打たれたくない。最初の対戦が大事。嫌な印象を与えたい」と指揮官同様、先手必勝を口にした。ポレダで初戦を取って、エース菅野で連勝となれば、一気に4カード勝ち越しが決まる。新人監督では10年の西村徳文監督(ロッテ)しか果たしていない快挙だ。

 現役時代、同じ勝負強い左打者だった高橋、金本の両新監督。誕生日も同じで、3日はともにバースデー勝利を飾ったばかりだ。いよいよ幕を開ける新・伝統の一戦。高橋監督は、まずは初戦に集中する。(春川 英樹)

 ≪初戦は過去4度全て阪神≫巨人と阪神がともに新監督(他球団監督経験者を含む)で開幕を迎えたのは、今季が5度目。初年度の対戦成績は50年巨人、75年阪神、02年巨人、04年阪神が勝ち越している。初戦は過去4度全て阪神が勝利。04年は高橋、金本両監督がそれぞれ4番を務めた。

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