巨人 プロ野球ワースト21三振 原監督「反省せないかん」

[ 2015年8月8日 05:30 ]

<巨・広>4回1死満塁、三振に倒れベンチに戻る村田の奥で険しい表情の原監督

セ・リーグ 巨人0-2広島

(8月7日 東京D)
 スコアボードに並ぶ0とともに、屈辱の数字が重ねられていった。延長12回、4時間32分の死闘で巨人打線の三振は21個。球団史上ワーストで、20個以上も1938年9月16日のイーグルス戦で記録した1試合(20個)しかない。先発全員が奪われ、9~11回には6者連続で喫した。

 原監督は「反省せないかん。プロとしてね」と言葉少な。中でも攻略に苦しんだのが、7月26日の初対戦(マツダ)でも8回を6安打無得点、9奪三振に封じ込められた左腕ジョンソンだ。7イニングで4安打、13三振。左腕からいずれも2三振を喫した主将の坂本は「前回やられていたから攻略しないといけなかった」、村田は「インサイドにうまく投げられた。直球とカットボールをうまく投げられた」と話した。

 巨人が一人の投手に13三振以上を奪われるのは02年5月24日広島戦(広島市民)で黒田に13三振を喫して以来13年ぶり。川相ヘッドコーチは「思ったより制球が正確。カウントが進むたびに厳しくなった」と評した。

 ジョンソンと3番手のヒースに内角を徹底的に攻められ、4打席連続三振を喫したカステヤーノスは、試合後に2軍落ちが決定。初出場の先月31日中日戦(東京ドーム)で2打席連続安打を放って以降、20打席連続無安打で11三振と精彩を欠いている。「ファームの試合に出てもう一度、コンディションを整えて、ベストでプレーできるようにと言われた。試合勘を取り戻すことが大事。日本の野球に慣れることも必要」と新助っ人。この日1軍に合流したアンダーソンが代わって登録されることが濃厚だ。

 延長12回に山口が決勝点を失って2連敗。試合中に阪神とヤクルトが敗れた中、突き放すことができなかった。原監督は「11回までに1点も取れなかったというところ。打線が何とかしないと」と訴えた。屈辱のままでは終われない。阿部はジョンソンに対し「また勝負どころで来るだろうから対策を練らないと」と雪辱を期した。(大林 幹雄)

 ≪延長込みは参考記録扱い≫巨人は延長12回で21三振を喫し零敗。延長戦を含めた三振数は参考記録扱いとなるが、過去の最多は巨人が38年9月16日イーグルス戦(延長14回)、ヤクルトが93年7月6日中日戦(同12回)、ロッテが95年4月21日オリックス戦(同10回)で喫した20三振。21三振は今回の巨人が初めてだ。なお、レコードブックに記載されるチーム1試合最多三振は9回まで。この日の巨人は9回終了時では16三振で、04年8月1日阪神戦で記録した球団ワーストの17三振には並ばなかった。

 ☆1938年(昭13)の主な出来事 4月1日に国家総動員法が公布され、7月には2年後に開催予定だった東京五輪の中止が決定。11月にナチスのユダヤ人迫害が起こり、世界的に戦局が色濃くなった。また、東京・上野に帝国博物館(現東京国立博物館)が完成し、トヨタ自動車の本社工場が操業開始。プロレスラー・故ジャイアント馬場氏、映画監督・大林宣彦氏、漫画家・松本零士氏らが誕生した。

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