早実・清宮 場外弾仕上げ 推定140メートル「あれぐらい打たなきゃ」

[ 2015年8月8日 05:30 ]

シート打撃で推定140メートルの場外弾を放つ清宮

第97回全国高校野球選手権第3日・1回戦 早実―今治西

(8月8日 甲子園)
 場外弾で出陣だ。早実(西東京)は、8日の第1試合で対戦する今治西(愛媛)戦に向け、豊中市内で最終調整。スーパー1年生・清宮は、ケース打撃で豪快な一発を放った。

 内角スライダーを思い切り引っ張った打球は、高さ18メートルのネットを軽々と越えていった。推定飛距離は140メートル。「最高でした。こっちに来てから一番手応えがあった。あれぐらい打たなきゃダメですね」と鼻息荒く答えた。

 前日、始球式を務めた早実OBのソフトバンク王貞治会長は「自分のバッティングをしてくれればいい」と自然体で臨むことを求めた。「王さんがいつもと変わるなと言われていたので」と清宮。大先輩からの助言で肩の力が抜けた。

 割り当て練習のため、バックネット裏で見ていた甲子園通算45勝の明徳義塾・馬淵史郎監督も思わずうなった。フリー打撃でも19スイングで4本の柵越え。こすったような当たりが右翼フェンスを越え「こんな(打球で)ホームランにされたら、投げる球なくなるわな。ええもん、見せてもろたわ」と目を丸くした。

 100年前、早実が出場した第1回全国中等学校優勝野球大会が行われた地・豊中からの出陣。「100年前の大先輩がここで第1回大会をやっている。不思議な力を付けてくださったのかなと思う」。全ての力を背に、怪物がいよいよ聖地に立つ。(松井 いつき)

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