東海大甲府“富士山ダービー”制す　隣県静岡撃破

＜静岡・東海大甲府＞８回無死一、三塁、福武は中前に決勝適時打を放つ

第９７回全国高校野球選手権第２日・１回戦 東海大甲府８―７静岡

（8月7日 甲子園）
　今大会初めてナイター照明が点灯された中で、東海大甲府が８―７のルーズベルトゲームで“富士山ダービー”を制した。７―７の８回無死一、二塁で初球の真ん中高めのボール球を中前に運んだ福武は「前の打席で見逃し三振をしていたので、初球から振り抜くつもりだった」。自身３本目の安打が決勝打となった。

　京都府出身の２年生。東海大甲府が４強入りした１２年夏の２回戦・龍谷大平安（京都）戦をアルプス席で観戦し、新海―渡辺諒（現日本ハム）の二遊間コンビがグラブトスで併殺を完成させたプレーに魅了されて越境入学を決意したという。今年６月の東海大相模との練習試合で今秋ドラフト１位候補の小笠原から三塁強襲安打を放ったように左打者だが左腕も苦にしない。

　隣県校に競り勝ち、２安打３打点の４番・平井は「富士山は静岡より山梨から見た方が奇麗なんです。ダイヤモンド富士も逆さ富士も見られるし」と胸を張った。ベスト４以上を目標に掲げる村中秀人監督も「できれば決勝で本家の東海大相模とやりたいですね」と“東海大対決”に思いをはせた。　（東山　貴実）