青木 自身初の初球先頭弾 2番も続いた51年ぶり

[ 2015年5月5日 05:30 ]

エンゼルス戦の1回、今季1号となる初回先頭打者本塁打を放ち、ケリー三塁コーチとタッチするジャイアンツ・青木(AP)

インターリーグ ジャイアンツ5―0エンゼルス

(5月3日 サンフランシスコ)
 ジャイアンツの青木宣親外野手(33)が3日(日本時間4日)、本拠地でのエンゼルス戦の初回、今季第1号となる先頭打者本塁打を右翼席へ放った。青木のメジャー3度目の先頭打者弾に続き、2番のジョー・パニック内野手(24)も右越えソロし、ジ軍では1964年以来51年ぶりとなる初回に1、2番打者による連続本塁打となった。6戦連続安打と好調な青木のバットに導かれチームは3連勝。借金1で、5割復帰目前となった。

 狙い澄ました。ウィーバーが投じた初球、内角高めの134キロ直球を青木はイメージ通りに捉えた。打球は風に押し戻されながらも右翼席最前列に着弾。雄叫びを上げながら戻ったベンチでは、ヒマワリの種を振りかけられる手荒い祝福が待っていた。

 「たぶんインサイドに来るんじゃないかと思っていた。打った瞬間、完璧だった。あの打席に関しては読み通り」

 メジャー3本目の先頭打者弾だが、初球を仕留めたのは初めて。日本時代から続けてきた、試合前に入念にビデオで相手先発投手をチェックする習慣が生きた。「初球はあそこだろうなと思っていたし、軌道もある程度分かっていた」。自画自賛の一発が、歴史的一打を呼んだ。続く2番のパニックも右翼席へ1号ソロ。初回に1、2番打者が連続本塁打を放つのは球団51年ぶりだ。ともに昨季は1本塁打で「僕たちの連続本塁打なんて、ブックメーカーでも倍率をつけられないくらいだろうね」とパニックはおどけながら喜んだ。

 メジャー移籍1年目の12年が10本塁打、13年が8本も、昨季はわずか1本に終わり、パワー不足は痛感していた。「体をしっかり使うこと。自分の力を最大限発揮できるように」。オフは腹筋など、体幹トレーニングを重視。大きな筋肉を鍛えるのではなく、全身の筋肉を効率よく動かして力を連動させるという青木流パワーアップに取り組んだ。内角球に体をしならせるようにしたスイングでの一発は理想の一撃だった。

 メジャー通算20本塁打目の一発でチームを3連勝へと導き、試合後にはフィールドで初めて地元テレビ局のインタビューを受けた。リポーターに「SWEEP」を日本語でとねだられ「3タテー!」と会心の笑顔。「一つ一つだと思うが、とりあえず5割は目標。あすも集中して頑張りたい」。一時は6あった借金は1。青木から始まる攻撃がジ軍に力を与えている。

 ▼ジャイアンツ・ボウチー監督(青木の先頭弾に)キャンプの時、20本以上ホームランを打ってくれと冗談を言っていたが、こうなったら本当に期待していいかもな。

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2015年5月5日のニュース