佐藤達崩れオリ両リーグ最速２０敗目　鉄壁救援陣がボロボロ

＜西・オ＞８回、マウンドに集まる佐藤達（右から２人目）らオリックスナイン

パ・リーグ オリックス６－１０西武

（5月4日 西武Ｄ）
　まるで悪夢を見ているようだ。これが本当にオリックスなのか…。同点に追いついた８回、逆転勝ちへの布石として登場した佐藤達が崩れた。２死を奪ったものの、秋山四球、栗山四球、浅村死球で満塁とし、中村には走者一掃の右越え二塁打。「（直球に）勢いだけはありましたけど、ストライクが入らないと意味がない。単なる実力不足です」と肩を落とした。

　救援トラブルが止まらない。前日３日のソフトバンク戦は９回に岸田が３失点して逆転負け。１日のソフトバンク戦でも、９回に守護神の平野佳が李大浩に同点弾を浴びて、延長１０回には馬原が力尽きた。右肩痛の比嘉は現在２軍。そしてこの日、２年連続最優秀中継ぎ投手の佐藤達まで飲み込まれた。昨年、鉄壁を誇った「５人衆」が精彩を欠く想定外の事態だ。

　森脇監督は「勝負所の７回の２失点が余分だった」と振り返った。０―４から７回に１点差まで詰め寄ったが、その裏にメヒア、森に連続適時打。森に打たれた海田は「ちゃんと投げていれば抑えられた」と悔やんだ。チーム防御率が２年連続で１２球団トップだったオリックスの歯車がかみ合わない。

　これで両リーグ最速の２０敗目。さらに開幕から西武プリンスドームで４連敗と、負のデータばかりが目につく。再び、２桁借金の危機が迫る土壇場は、チーム全員でしのぐしかない。