マートン 1試合7打点でも勝てない…娘の誕生日祝う活躍も

[ 2014年4月6日 05:30 ]

<ヤ・神>5回、マートン(左)はこの日7打点目となる2ランを放ち、ナインに出迎えられガッツポーズ

セ・リーグ 阪神11-12ヤクルト

(4月5日 神宮)
 11得点しても勝てない…。阪神は5日、ヤクルト戦(神宮)で両軍合わせ30安打の乱打戦の末、11―12で逆転負けした。マット・マートン外野手(32)が、2本塁打を含む3安打で自己最多となる1試合7打点。球団では09年4月8日の広島戦で金本知憲氏(スポニチ本紙評論家)が記録して以来の活躍だったが、投手陣が崩壊し勝利には結び付かなかった。

 最強の5番打者が大活躍しても勝てない事実が重くのしかかる。ただ、長いシーズン。こんな敗戦もある。マートンが2本塁打を含む3安打で自己最多となる1試合7打点をマークしたのは紛れもない事実だった。

 打席で集中力を研ぎ澄ました助っ人に、今は怖いものなどないのかもしれない。いきなり初回に見せ場はやってきた。1点を先制しなおも2死一塁、昨季は14打数2安打と抑え込まれた石川から左翼席中段に飛び込む2号2ラン。「追い込まれていたが、高めに浮いてきた変化球をしっかりとつかまえることができた」と胸を張った。

 3点ビハインドとなった3回は自らのバットで試合を振り出しに戻した。「ビハインドの展開だったし、1点ずつでも返していこうと考えて打席に立った」1死満塁から真ん中低めのカットボールを強振した打球は、左翼手・ミレッジの拙い守備もあり3点二塁打に。6―7の5回1死一塁で迎えた第3打席では右翼スタンド最前列に飛び込む、一時は逆転となる2ラン。「完全にジャストミートできた感じではなかったけど、よくスタンドまで飛んでくれた」。1試合2発は13年8月21日DeNA戦(横浜)以来、2度目だった。

 2試合連続猛打賞で打点も4試合連続で記録しリーグトップの16打点まで伸ばした。ベンチで涼しい顔で仲間とハイタッチする姿が、頼もしさを増す。2点差の9回1死一塁では3本目のアーチが期待されたものの、結果は四球。好機を拡大したが、勝利に結び付くことはなかった。

 来日5年目。この日は日本で生まれた長女・メイシーちゃんの4歳のバースデーだった。乱打の末に白星を落としただけに、試合後は厳しい表情を崩すことなく、チームバスへ乗り込んだ。ただ、かわいい娘の誕生日を「祝う」活躍を見せたことだけが、せめてもの救いだった。

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2014年4月6日のニュース