斎藤 3・27本拠であるぞ!大石との夢対決

[ 2010年11月12日 06:00 ]

ノックをうける(左から)早大・斎藤、大石、福井らナイン 

 3・27デビューだ!日本ハムのドラフト1位、早大・斎藤佑樹投手(22)が、来年の開幕3戦目となる3月27日の西武戦(札幌ドーム)でプロ初先発する可能性が出てきた。11日に発表されたパ・リーグの来季日程で、3・27は本拠地&日曜日。黄金ルーキーにとって格好の舞台であることに加え、西武には同じ早大のドラフト1位・大石達也投手(22)がおり、投げ合いが実現すればファンにとって究極の対戦となる。その斎藤はこの日、13日開幕の明治神宮大会に備え西東京市の早大グラウンドで練習を行った。

 数々の夢の対決が待つプロ入りを前にした、学生最後の公式戦。斎藤の表情はこの日の秋空のように晴れ晴れとしていた。明治神宮大会開会式で選手宣誓を務める右腕は、笑顔を交えて話した。
 「何としても優勝したいし、最後は笑って終わりたい。宣誓は緊張しています。練習はしていますが、かまないようにしたいですね」
 06年夏の甲子園で駒大苫小牧と演じた決勝再試合に、早大史上初の1年生開幕投手。そして記憶に新しい、3日に行われた50年ぶりの早慶による優勝決定戦…。高校、大学で数々の大舞台を経験してきた斎藤でさえ「緊張する」という選手宣誓の大役。だがプロの世界に飛び込めば、それとは比べものにならない大舞台が用意されている。来年の3・27、地元での先発デビューがそれだ。
 この日、パ・リーグの来季日程が発表され、日本ハムは3月25日から西武を相手に開幕3連戦を戦うことが正式に決まった。梨田監督は斎藤の起用法について「先発で争ってほしい。使いますよ」と話しており、キャンプからオープン戦と順調に消化すれば開幕ローテーション入りは確実だ。今季の日本ハムの先発陣は武田勝が14勝でダルビッシュ、ケッペルが12勝。3本柱でチーム74勝のうち半分以上の38勝を稼いだが、3人以外は増井、木田、ウルフが各3勝と先発陣の手薄さが目立った。さらに来季の開幕2カード目に対戦するオリックス戦は、今季3勝を挙げるなど相性がいいケッペルが回ることが濃厚。となれば、第3戦の先発として斎藤が滑り込む余地は十分にある。
 さらに相手が、斎藤が「仲間に恵まれた」と何より大切にする早大のチームメート・大石となれば、これ以上ない夢カードとなる。大石はプロ入り後は先発に転向予定。渡辺監督は「来年は先発陣の顔ぶれも変わるかも」としており、こちらも涌井、帆足、岸ら強力投手陣の一員として開幕ローテーション入りする可能性が高い。いつかは必ず戦うであろう両雄の対決がいきなり開幕カードで実現すれば、最高の盛り上がりとなるはずだ。
 「(神宮大会では)東海大と国学院大とやりたいですね。(東海大3年の)菅野君は凄くいい投手。でも自分たちはドラフト1位が3人いるし、意地を見せたい」。14日の愛知学院大戦はテレビ朝日系列のHTB(北海道テレビ放送)で生中継されることも決まっており「北海道の人に向けて、いいところを見せられるようにしたい」と誓った。まだ肌寒い来年の早春、札幌の地が熱く燃え上がることになる。

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2010年11月12日のニュース