巨人、2年連続首位ターンも…気になる“拙攻”

[ 2010年7月22日 06:00 ]

6回1死一、三塁、巨人・坂本は右飛

 【巨人3-4ヤクルト】終わってみれば、1点差の惜敗。だからこそ、明暗を分けたワンプレーだった。6回1死一、三塁。巨人・坂本の打球は右翼の定位置やや前まで飛んだが、三塁走者の長野はタッチアップを自重した。

 坂本の飛球が上がった際、三塁コーチャーの緒方外野守備走塁コーチの判断は「ゴー」。だが、長野は「自分の足では突入は無理」と判断した。このケースでは選手の感性が最優先され、緒方コーチも「自分の足の速さを分かっているのは自分自身だから」と長野の判断を問題視しなかった。ただ坂本の飛球を追った右翼・ガイエルは右翼線際に走りながらの捕球。体勢は万全でなかっただけに本塁突入を試みてもいい場面だった。続く松本も凡退して結果として無得点。長野は「しっかりスタートが切れるように練習します」と振り返った。
 試合後、原監督は6回の場面について「(アウト、セーフの確率は)50%だった。それよりボール球を打った(坂本)勇人に勉強すべき点がある」と1ストライク3ボールから外角低めのボール球に手を出した坂本に苦言を呈した。打線は相手を上回る13安打を放ちながら14残塁を数えた。
 阪神も負けたため、2年連続の首位ターンは決めた。指揮官も「1位で折り返したのは非常に良かった。飛躍の材料にして戦っていく」と話したが、7月に入って6勝10敗。球宴後、最初のカードは3ゲーム差に迫ってきた中日戦。正念場は続く。

 ▼巨人・坂本(6回の右飛について)しっかりとした外野フライを打っていれば、違った展開になっていたと思う。

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2010年7月22日のニュース