連続無失点ストップも…若竜で3差“6連勝締め”

[ 2010年7月22日 06:00 ]

お立ち台でファンの声援に応える堂上剛(左)と大島

 【中日5-4横浜】初々しい光景だ。同じ1985年生まれ。中日・堂上剛とルーキー大島はお立ち台に上がり、ナゴヤドームの大歓声に帽子を取って会釈した。チームの連続完封勝利は5試合でストップ。それでもフレッシュな2人の若手がチームに6連勝をもたらした。

 「お立ち台は一つの目標だったのでうれしいです」。初体験に感激の堂上剛に対し、大島は「同級生の(堂上)剛裕に負けないように…。やりました!」と絶叫した。
 堂上剛は6番で今季初先発。弟・直との「兄弟同時先発」は同じ中日の仁村薫、徹兄弟以来、プロ野球史上20年ぶりの快挙で「今年の目標の一つで楽しみでしようがなかった」。普段から仲のいい兄弟は試合前に「一緒に頑張ろう」と誓い合った。剛は初回にブランコ、和田に続く3者連続適時打となる右翼線二塁打を放つと、7回にも同点打。7年目の今季は主に代打で起用で結果を残してきた。積極的な打撃が持ち味で適時打2本はいずれもファーストストライクを打った。打率は4割。一方、3打数無安打の直は「今度は2人で活躍したい」と燃えた。
 大島は堂上剛よりも6年遅れで入団したものの、大学、社会人で実績を残してきた。駒大4年秋の東都リーグ、社会人・日本生命でも08年の日本選手権で首位打者を獲得。シュアな打撃が落合監督の目に留まり、いきなり開幕スタメンを勝ち取った。打撃不振と負傷で2度の2軍落ちを経験したが、今月6日に1軍に復帰すると、再び2番・中堅に定着。連続試合安打を5に伸ばした。
 若手2人の活躍に落合監督は「試合では結果しか求めない。使えばいいものが出てくるんじゃないの」と目を細めた。今季最多の貯金7。首位・巨人が敗れ、3ゲーム差まで迫って前半戦を終えた。大島は「前半戦をいい形で終われたので後半戦もやりまーす!」と再び絶叫。巨人と阪神の2強とは言わせない。落合竜の底力は本物だ。

 ≪2イニング及ばず≫中日は横浜戦の4回に吉見がハーパーに2ランを浴び失点。16日広島戦の初回から続いていた連続イニング無失点は50イニングで止まった。連続イニング無失点のプロ野球記録は1942年阪神の52イニング連続で2イニング及ばなかったが、50イニング連続は66年巨人に44年ぶりに並ぶセ・リーグタイ記録になった。

 ◆大島 洋平(おおしま・ようへい)1985年(昭60)11月9日、愛知県生まれの24歳。享栄―駒大―日本生命を経て、09年ドラフト5位で中日入団。新人ながら3月26日開幕広島戦に1番・中堅でスタメン出場。1メートル76、74キロ。左投げ左打ち。

 ◆堂上 剛裕(どのうえ・たけひろ)1985年(昭60)5月27日、愛知県生まれの25歳。愛工大名電から03年ドラフト6巡目で中日入団。07年に8月11日巨人戦の代打サヨナラ弾を含む2本塁打。1メートル81、84キロ。右投げ左打ち。

 ◆堂上 直倫(どのうえ・なおみち)1988年(昭63)9月23日、愛知県生まれの21歳。愛工大名電で05年センバツ優勝。06年高校生ドラフト1巡目で3球団競合の末に中日入団。1メートル82、80キロ。右投げ右打ち。

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