石井一 甲子園で1397日ぶり“虎狩り”

[ 2010年5月27日 06:00 ]

<神・西>6回をわずか88球で無失点に抑えた西武・石井一

 【西武3―1阪神】投げた西武・石井一本人は「今年一番悪い内容」と振り返った。だから6回88球で降板した。毎回走者を背負いながらスコアボードには0を6個並べた。6回2死一塁、城島を141キロ直球で空振り三振に仕留めた石井一はグラブをポンと叩いた。

 甲子園球場のマウンドは、バックネットまでの距離があるため「マウンドが遠く感じ、力まないで投げられる」という。前回19日の古巣ヤクルト戦(西武ドーム)で完投勝利をマークし、史上9人目の12球団勝利を達成したベテラン左腕だが、阪神戦は通算29勝目で球団別では最多。西武に移籍したことで対戦は少なくなったが、ヤクルト時代の07年9月23日(神宮)以来976日ぶり、甲子園では実に06年7月29日以来1397日ぶりだ。久しぶりの1勝で虎キラー健在ぶりを示した。
 この日は彩子夫人の誕生日。いつもは忘れることも多い石井一だが、試合後は電話を入れ、今季6勝目を報告した。これで勝ち星を競い合っている投手陣は岸が7勝目で、石井一と帆足が1差で追い、涌井が5勝で続く。「高いレベルで争えればいい」と言う36歳の左腕は、42歳の下柳に投げ勝ち「僕の方が若かったですね」とカズヒサ節で締めた。

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2010年5月27日のニュース