走者背負っての粘り圧巻!前田健がリーグトップの8勝目

[ 2010年5月27日 21:07 ]

リーグトップの8勝目を挙げ、ファンとタッチを交わす広島・前田健

 【広島3―0ロッテ】七回ですでに126球を投げていた。それでも広島の前田健は、八回も当然のようにマウンドに向かい、この回も無失点でしのいだ。12球団トップのチーム打率を誇るロッテ打線に、22歳の右腕が立ちはだかった。

 相手を警戒して慎重になった分、球数は多くなった。ただ走者を背負ってからの粘りは圧巻だった。安打と四球で招いた六回無死一、二塁のピンチでも自ら「余裕がある」と思えるほど冷静だった。後続を断ち、8回4安打無失点でリーグトップの8勝目を挙げた。
 交流戦に入って前の先発まで2試合は1完封を含む連続完投で、計242球を投げていた。当然疲労の蓄積を感じ、登板のない日は酸素カプセルに入ったり、交代浴で体力回復に努めた。万全の準備を怠らず、この夜は今季最多の138球を投げた。
 交流戦は26イニングでたった1失点。ただこのままの活躍を続けても、チームの低迷で最優秀賞の獲得は難しい。「4月は取れなかったので、選ぶ方も情けをかけてくれないかな」。5月の月間MVP受賞を冗談交じりに願った。

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2010年5月27日のニュース