出た!金泰均1号!ロッテ1002日ぶり首位浮上

[ 2010年4月3日 06:00 ]

5回無死、一塁、金泰均は中越えに来日1号2ランを放ちハイタッチ

 【ロッテ5-3オリックス】オリックスを倒し、07年7月5日以来1002日ぶりの首位タイに浮上。西村監督は「初めて知りました」。照れ笑いを浮かべると「最後に首位に立ってればいいけど、そういうことは耳に入れないで」と大きな耳を手でふさいだ。

 首位に導いたのは4番だ。3点リードの5回、4番・金泰均が1号2ラン。10試合、44打席目に飛び出した待望の来日初アーチに「チームの成績はよかったけど自分は打てなくてキツかった。本当にうれしい」と大喜び。バックスクリーン右の2階席への125メートル弾に金森打撃コーチは「凄い。テギュンの打球だけに“テギューン”と飛んでいったね」とうなった。3点を先制した初回にも中前打でつなぎ、初のマルチ安打も記録した。
 開幕から打撃不振が続いたが、西村監督は4番から外さなかった。「悪い時はマスコミに厳しいことを言ってくれていい」。助っ人は指揮官にそう訴えたこともあったという。信頼に応えるために早出や試合後も居残り特打を行い「今は自信を持ってスイングできる」。韓国で9年で188本塁打を記録した大砲がようやく目覚めた。
 その4番を筆頭に指名打者以外を固定にした打線はリーグトップの打率・283。リーグ最低だった昨季の・256とは雲泥の差だ。金森打撃コーチの指導でボールを体の近くに呼び込む打撃が浸透し始めている。
 チーム戦略でも逆方向への打撃を徹底させており「球の見極めが去年よりもよくなった」と西村監督。この日の8個を含め、リーグトップの49四死球がそれを証明している。一発長打につなぎもできる強力打線。西村監督は「打つ人が打ってくれた」と何よりも4番の一発を喜んでいた。

 <完投あと1人…成瀬悔しい2勝目>成瀬が完投こそ逃したが8回2/3、3失点で2勝目を挙げた。9回2死からT―岡田に2ランを浴びて降板し「あそこで(小林)宏之さんを出してはいけない」と悔しがったが、それまでは9三振を奪う力投。直球が走り、内角を鋭く突く場面が目立った。「オリックスは監督もチームも変わって凄く警戒したけど、この1勝は大きい」。エースも首位タイに大きく貢献した。

 <切れ目なし固定打線>ロッテが首位オリックスを破り、同率で07年7月5日以来となる首位に立った。リーグトップの打率・283と好調の打線は、開幕10試合を終えて打順が「7番・DH」以外すべて固定されている。開幕10試合で3勝7敗とつまずいた昨季は、同期間に同一オーダーは一度もなかった。1番・西岡が打撃3部門でチームトップ。新人の2番・荻野貴も・359と高打率をキープ。さらに9番の今江も出塁率・361と好調で切れ目のない打線を形成している。

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2010年4月3日のニュース