44歳の挑戦…平林審判“メジャーデビュー”に笑顔

[ 2010年4月3日 06:00 ]

米大リーグのオープン戦、カブス―ロッキーズ戦で塁審を務める平林氏

 【カブス2-0ロッキーズ】元パ・リーグ審判員で3A審判員の平林岳氏(44)が1日、アリゾナ州メサで行われたオープン戦のカブス―ロッキーズ戦で三塁塁審としてメジャーデビューを果たした。

 マイナーから経験を積んでメジャーで審判を務めた日本人は平林氏が初めてで「本当に楽しかった。目指してきたところに立てて、やってきて良かった」と語った。
 初ジャッジは2回。この日は球審、塁審2人の審判3人制で行われ、右翼右への安打で二塁を狙った打者走者をアウトと判定した。刺したのはカブス・福留で平林氏は「いい送球をしてくれたんで良かった」と笑顔だった。平林氏は05年にルーキーリーグの審判員となり、昨季は3Aに日本人で初めて昇格。今季も3Aのパシフィック・リーグに所属の予定だが、メジャーの審判の状況次第では、大リーグの公式戦で審判を務める可能性もある。

 <福留も平林審判にエール>カブス・福留は4打数無安打に終わったが、守備で見せ場をつくった。2回は右翼線の当たりで、打者走者を二塁で刺すと、8回1死一、二塁からは、二塁後方への打球に勢いよく突っ込み、打球をすぐに拾い上げ送球。スタートの遅れた一塁走者を二塁でアウトにした。「ランナーはスタートを切れない。落ちた時の可能性はあそこしかない」と福留。この日塁審を務めた平林審判員には、守備につく前に話し掛け「この世界では選手よりも大変。頑張ってほしい」とエールを送った。

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2010年4月3日のニュース