ヤクルト1462日ぶり首位!バーネット“誤算”の1勝

[ 2010年4月3日 06:00 ]

7回2死満塁、バーネットは金城を三振に打ち取りガッツポーズ

 【ヤクルト1-0横浜】まさかの快投だ。ヤクルト新外国人のバーネットが11三振を奪い7回3安打無失点。チームの助っ人で初登板初勝利は03年ベバリン以来7年ぶり。荒木投手コーチは「いい意味での誤算」と喜び、本人も「これ以上ないくらいうれしい。相川がいいリードをしてくれたお陰」と笑った。

 オープン戦とは別人の投球だった。2試合12回で14安打7失点の内容に高田監督は「これというボールがないのでは」と首をかしげていた。しかし、この日は違った。「3点以内で抑えるつもりがビックリするほど良かった。オープン戦とは制球力が全然違う」と相川。微妙に動く4種類の直球にチェンジアップ、スライダーで相手をほんろう。1点リードの7回1死満塁では変化球でカウントを整えて最後は直球勝負。内藤、金城の代打2人を連続三振に斬った。
 アラスカ生まれの26歳。アリゾナ州立大時代は社会の教師を志したが、野球で頭角を現してプロ入り。昨季はダイヤモンドバックス傘下3Aリノで最多勝(14勝)を獲得した。マイナー時代に英国料理店でシェフとして3年間働いた経験から日本でも自炊生活を送り、スーパーでは「キノコの種類がとても多い」とびっくり。カルチャーショックを受けた右腕は、投球内容で味方も相手も驚かせてみせた。
 チームは今季初の完封リレーで06年4月1日以来1462日ぶりの単独首位に浮上。高田監督は「バーネットはこれからも楽しみ。うちにとって意味のある試合だった」。97年以来の開幕3連続カード勝ち越しにあと1勝。昨季泣いた先発の駒不足を解消したヤクルトの上昇は春の嵐ではない。

 <相川、虎の子1点!>ヤクルトは女房役の相川が虎の子の1点を叩き出した。2回2死一塁から寺原の甘い外角高めの145キロ直球を左中間二塁打。初登板の新外国人バーネットも好リードした。それでも「最後はヒヤヒヤさせてすみません」と9回に自身の悪送球で2死三塁のピンチを招いたのを反省。「打ったのはよかったけど、あれ(悪送球)は情けない」。試合後は若手と室内練習場で特打も行っていた。

続きを表示

2010年4月3日のニュース