鉄腕・中川が宮崎商を39年ぶり聖地へ

[ 2008年7月22日 06:00 ]

 【宮崎商2―1日南学園】111球目。宮崎商・赤川はありったけの力を込めたストレートで最後を三振で締めくくると、両手を青空に突き上げた。39年も待った夏の甲子園だ。「最高!」とエースはマウンドの中心で雄叫びを上げた。

 6回1死まで無安打投球。序盤はスライダーでかわし、後半は力で勝負を挑んだ。球速は徐々に上がって8回で最速142キロをマークした。まさに驚異のスタミナ。延長15回引き分けとなった18日の準決勝・都城東戦で193球を1人で投げ抜いた。中1日で20日の再試合も先発で6回を投げた。4日間、30イニングで4失点。酷暑に耐えた左腕は「疲れはあったけど気持ちでカバーしました」と胸を張れば、同校野球部OBでもある浜田監督も「“腕がちぎれても投げろ”と言いました。この夏、大きく成長してくれた」と満足げだ。
 「左投手では一番のつもりで投げます」と赤川。名投手を育てる甲子園がたくましくなった左腕を待っている。

 ◆宮崎商(宮崎)1919年創立。校訓は「克己求道」で4学科がある。

続きを表示

2008年7月22日のニュース