殊勲は背番号17 春の近畿王者が夏王手

[ 2008年7月22日 10:10 ]

 【福知山成美12―2京都外大西】春の近畿王者が一段とスケールアップした。福知山成美は打線が爆発。12安打12得点で昨夏代表の京都外大西を5回コールドで沈めた。殊勲は背番号17の門林だ。

 「次の打者に回そうと思いました。前の試合でも、その前もチャンスで打てていませんでした」
 衝撃は初回だった。同点にした後の1死満塁で右翼へ満塁弾。その後も二塁打と左前打で打点を挙げ、3打数3安打6打点の大暴れだった。
 1メートル83で50メートルは5秒7、兄・宗哉さんは昨年の主将。期待は大きく昨秋は主軸だったが、今春はレギュラーから外れた。グラウンド整備などプレー以外でふまじめなことが理由だった。
 控え組の練習試合に回ったことで野球への取り組みを考え直した。一方で練習は熱心で、冬場は1日1000本のティー打撃を続けた。将来は社会福祉士になる夢を持ち、大学では野球を続けないつもりいる。「少しでも長く野球をやりたいです」。心身が結びついた“最後の夏”に努力が実を結んだ。
 門林の一発に触発され、4番を打つ力を持ちながらチームの戦略上、2番を打つ植田は4打数4安打4打点。先発としては4回2失点でピリッとしなかったが「門林が打ってくれて楽になった」と“恐怖の2番”の本領を発揮した。
 京都では昨年から準決勝のコールド制を導入しており適用第1号。記録的な破壊力を持つ打線が2年ぶり3度目の頂点を狙う。

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2008年7月22日のニュース