「夏男」マササマ~会心の198勝目

[ 2008年7月22日 06:00 ]

<中日・広島>通算198勝目を挙げた山本昌はお立ち台でファンの声援に笑顔で手を振る

 【中日8―0広島】完全復調と言っていいだろう。中日・山本昌が安定感抜群の投球で通算198勝目を刻んだ。

 初回先頭の東出から、3球三振を奪う上々のスタート。その後も持ち前の内外角への制球がさえわたる。代名詞のスクリューボールは80球中16球。いつもより割合を抑えて、カーブを有効に使った。6回2死一、二塁で嶋を迎えた場面では外角へカーブ、直球を投げ込み、最後は外角低めへのカーブで左飛に。「谷繁の判断で、いいリードをしてもらった」と感謝した。
 前回登板の巨人戦で6回4失点ながら打線の援護を受け5月21日の楽天戦(Kスタ宮城)以来となる4勝目をマーク。中5日での先発となったこの日は6回4安打無失点と文句のつけようのない内容で連勝した。
 「暑い時のほうが調子が上がってくる」と自らも認める「夏男」。2003年には8月だけで4勝を荒稼ぎしたこともある。
 大台まであと2勝。「あまり意識してもしようがないですから。一生懸命投げてそんな中で勝ち星がつけばいい」と無欲を強調しつつも、よほど手応えがあるのだろう。「本当に去年から苦しんだ。今シーズン中にしっかり頑張りたい」と珍しく今季中の達成を意識した言葉が飛び出した。来月11日に43歳となる左腕。熱くて特別な夏が始まった。

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2008年7月22日のニュース