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釣り人の特権 スーパーでは“珍種”メジナ尽くし

[ 2018年2月4日 11:09 ]

メジナの調理法
Photo By スポニチ

 【吾作流 雑魚をおいしく!】磯釣りトーナメントの対象魚となるメジナ。“雑魚”というには語弊があるかもしれないが、釣り味はもちろん、食味の方も折り紙付きだ。 (イラスト&文 桜多 吾作)

 メジナは冬の魚と思われているが、それは、地磯で釣れる「地メジナ」のこと。「スカエース」と呼ばれるオキナメジナは地磯のワンドの中などで釣れ、脂が強いので刺し身や煮付けに良い。少し暖かくなると緑っぽい「クロメジナ」の出番だ。磯釣りのメインターゲットだが、堤防でもよく釣れる。

 どれもウロコのしっかりした魚なのでウロコが飛びやすく、少し暖かくなるとそのウロコが臭いを発する。飛び散らないよう大きなビニール袋(ゴミ袋など)の中に入れ、その中でさばくのがお勧め。

 皮もおいしいから、湯引きにして刺し身の時にいただこう。

 魚介類を具材に食べる「浜鍋」。煮すぎると骨がバラバラになるからガーゼなどで包んでダシを取ると良い。

 刺し身が残ったら、しょう油とショウガ汁に30分ほど漬け込んで「漬け丼」や「お茶漬け」。

 何匹か釣れたら、その半身は「お造り」に、あとの半身は「あぶり」で。

 (1)皮目の方に塩を振って5分ぐらい置き(2)その間にタマネギを千切りにして水にさらし(3)塩を振った身に金串を扇形に3本ぐらい刺し、皮目が焦げるぐらいに焼いて(4)氷水に漬けて魚を締め、水気を拭き取ってから刺し身風に切ってタマネギの千切りに並べ、ポン酢をかけて食べるのもおいしい。

 20センチほどの小型は薄塩を振って焼き、しょう油1・ダシ汁2・酒大サジ2・ミリン大サジ1・砂糖少々・煮汁をかけながら煮ると、香ばしい「煮魚」の出来上がり。

 スーパーなどに出回ることはほとんどないので、メジナを食べられるのは釣り人ならではの特権だろう。

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