ジャニーズ新社長・東山紀之 問われる手腕 壮絶生い立ちから培ったハングリー精神生かす

[ 2023年9月7日 04:06 ]

ジャニーズ事務所
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 ジャニーズ事務所の新社長に就任する東山紀之(56)は、どのような人物なのか。何ごとにもストイックに臨み「ミスター・パーフェクト」と評される一方で、幼少時代は貧しい家庭で育った苦労人だ。逆境下でその手腕が問われる。

 関係者は「東山さんのハングリー精神は極貧時代に培われたものです」と明かす。東山の自伝によると、3歳の時に両親が離婚。その後は母と妹と3人で暮らした。幼い頃はいつも空腹で、食堂の残り物などでしのいだ。銭湯代を浮かせるために学校のプールに忍び込んで体を洗っていた。テレビ番組では、母親が借金取りとみられる男たちに土下座し、畳に包丁が刺さっている光景が記憶に残っていると明かしている。

 小学4年の時に母が再婚。だが生活は改善せず、再婚相手から暴力を振るわれ、家を早く出たいと思うようになったという。
 転機が訪れたのは小学6年の時。ジャニー氏に東京・渋谷の交差点でスカウトされた。ジャニーズ事務所はレッスン料がかからない上、ジャニー氏が焼き肉などの外食に連れて行ってくれる「夢のような世界」(東山)。中学3年の時に一時期、足が遠のくも、家族で住む貧しい市営住宅の一室とステージを比較し、華々しい世界へと舞い戻った。

 貪欲さが仕事につながった。少年隊の結成からデビューまで4年の間、事務所先輩のバックダンサーなどを務め、踊りや歌の技術を盗んで磨き上げた。デビュー後も「琉球の風」(93年)でジャニーズで初めてNHK大河ドラマに主演するなど、飽くなき向上心で新たな分野に挑戦した。

 体が資本と、腹筋を1日1000回、ランニングを1カ月で100キロするストイックさも持ち合わせる。そのパフォーマンスと肉体から、現在では周囲から「ミスター・パーフェクト」と呼ばれている。

 憧れの人は王貞治氏やブルース・リー。2人からは逆境にあっても前進する生き方を学んだという。自身も芸能界に入ってから順風満帆ではなく、90年代には、バブル経済がはじけたことにより億単位に膨れ上がった母の借金を肩代わりした。

 ハングリー精神で苦境に立ち向かってきた東山。逆境の中にいる事務所をいかに立て直すことができるか、真価が問われる。

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