不振の下位打線、信頼できないブルペン、不安定な守備…ドジャースはこれで10月に勝てるのか?

[ 2024年4月16日 09:53 ]

ドジャースのロバーツ監督
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 ロサンゼルスタイムズ紙のディラン・ヘルナンデス記者がここまで11勝7敗のドジャースの懸念材料を指摘している。上位打線の4人とエースのタイラー・グラスノーは素晴らしいが、下位打線は打てないし、ブルペンも信頼できず、守備も不安定だからだ。ゆえにパドレスと5試合戦って3敗、カブスにも1勝2敗だった。

 それでも今週はナショナルズに勝つだろうし、ナ・リーグ西地区は制すと思われる。心配なのは10月のポストシーズンだという。ポストシーズンに11勝するには良い選手がいるだけではダメで、チームとして機能していないといけないからだ。デーブ・ロバーツ監督も「現時点で、うまくいっていることよりも、うまくいっていないことのほうが多い」と認める。下位打線の6番~9番打者は、14日のパドレス戦前の合計打率は・194。30球団で5番目に悪い数字だった。14日のパドレス戦でも、6番から9番は13打数無安打2四球だった。ブルペンも防御率4・64は22番目だった。

 ブラスダー・グラテロルは肩のケガで60日間の負傷者リストに載り、ブレイク・トレイネンはオープン戦でピッチャー返しの打球を受け肋骨骨折。2人とも公式戦で投げられていない。ロバーツ監督はチームの守備力が向上していると言うが、パドレス戦は遊撃手ムーキー・ベッツの送球ミスで3対3の同点に追いつかれた。監督は下位の打者たちには過去の実績があり、最終的に打つと信じている。確かにそのうち打つのだろう。しかし近年のプレーオフでの惨敗から、公式戦の投手を打つことと、ポストシーズンの投手を打つことは同じではないという教訓を得ている。下位打線は10月になると再び沈黙してしまうかもしれない。

 先発ローテーションもグラスノーはエースに見えるが、山本由伸、ジェームズ・パクストン、ボビー・ミラーについてはまだ確かではない。ミラーは負傷者リストに入った。ウォーカー・ビューラーとクレイトン・カーショーはいずれ大手術から復帰するが、どれだけ投げられるかはわからない。もしブルペンに依存しなければならないようなら、14日のパドレス戦のようになる。昨年は肩のケガで登板できなかったジョナサン・フェイエレイセンが同点の7回にマウンドに立ったが、満塁のピンチを迎え、ジュリクソン・プロファーに走者一掃の三塁打を打たれた。この試合、エバン・フィリップスとダニエル・ハドソンは登板過多で使えなかった。監督には他に選択肢がなかった。

 ドジャースは上位打線は傑出している。しかし、これだけでは10月に勝てない。他の選手がもっと良いプレーをしないといけないし、ケガから戻らなければならない選手たちもいる。加えてトレードデッドラインで補強も必要になるだろう。そうでないと、今年の10月も22年や23年の繰り返しになってしまう。

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