巨人・坂本熱く語った 巨人&侍の戦友「熱男」松田宣浩氏から5つの質問

[ 2024年4月16日 05:30 ]

対談した坂本(左)と松田氏(撮影・西川祐介)
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 巨人・坂本勇人内野手(35)と松田宣浩氏(40=スポニチ本紙評論家)の対談が実現した。昨年はチームメートとしてプレーした松田氏が、坂本の遊撃から三塁転向にちなみ「5」つの質問をぶつけた。現役時代、ホットコーナーを守り「熱男」としてファンを沸かせた松田氏の熱い質問に、坂本がプロ18年目の心境を語り尽くした。

 松田 お久しぶりです。こんな形で坂本選手と会えるとは。

 坂本 お久しぶりです。

 松田 熱男的に5つの質問をさせていただきます。まず、阿部監督の印象は。現役の時も侍ジャパンでも一緒にプレーしていて強い思いがあると思いますが。

 坂本 現役の時から凄い明るい方。監督になられても、選手との壁もなく、明るくいろんな選手と接しているなという印象です。(開幕直後に)連敗もありましたけれど「全然気にしなくて大丈夫だぞ」と一言で言ってくれたり。そういう切り替えは凄く言ってくださるので、本当に選手はプレーにだけ集中してやれている環境です。

 松田 阿部監督からもらった言葉はありますか。

 坂本 5番を任される時に「サインは基本、何も出さないから。任せるから」と。今までそういうことを言われたことがなかったので、期待に応えないといけないという、いいプレッシャーはあります。19歳から一緒に自主トレもやらせてもらっていますし、個人的な感情もある。僕の年齢的にどこで不調が来るかも分からない。それが今であってほしくないなと。何とか監督を男にさせたいなと思います。

 松田 阿部監督を男にしてあげてください。次に、ベテランの域になってきたと思いますが、若手の選手との接し方で意識していることはありますか。

 坂本 シーズンが始まるといろいろと壁に当たる瞬間が必ずある。そこで何かアドバイスできたらいいなと。こういう時はこうした方がいいと見ていて分かる時もあるので、口で分かりやすく説明してあげたいなと思います。

 松田 逆に若手から学ぶことはありますか。

 坂本 僕らは経験がありすぎて失敗を先に考えることがよくある。若い選手はそういうのはない。萩尾は一球に対して何とかしようって気持ちが凄く見える。どこか忘れたりしてしまう部分。ああいう気持ちを自分で持っておかないと長くできないんだろうなと凄く思いました。

 松田 では、5番という打順についてはどういう考えをお持ちですか。

 坂本 僕は打順が一年間固定されたことが一度もない。今までは1、2、3番が多かったので、正直、流れ的にはまだ慣れていないです。初回に(打席が)回ってこなかったり。得点のチャンスで回ってくる機会が増えると思うので、どういうふうに対応していくかですね。

 松田 4番の岡本選手の後ろを打つことについては?

 坂本 前に(岡本)和真がいることで、相手投手の配球を見て、自分にはどう来るのかなと考えてしまう部分があって、ちょっと難しいなと。もうちょっとフラットに打席に入れた方がいいのかなとか。

 松田 熱男的には巨人の今年のキーマンは5番・坂本選手だと思っていますので、頑張ってください。守備では昨年、遊撃から三塁に転向。やるからにはゴールデングラブ賞を獲る自信はありますか。

 坂本 もちろん。自信というか、キャンプからノックもたくさん受けてきましたし、そんなに甘くないとは思っていますけれど、そこを目標にやっています。

 松田 グラブを遊撃の時よりも5ミリ大きくした。現在、試合では「H」型のウェブを使用されていますが、新たにバスケット型を練習で試されているんですよね。

 坂本 それもちょっと大きいんですけど、いい感じですね。網があると緩くなってくる感じがあるので。三塁をやるんだったら、ひもがない方がいいのかなと思ったんですけれど、まだちょっと育て中です。

 松田 やっぱり大きくしたほうがいいですか。


 坂本 大きい方が安心感があります。野球をやっていて初めて思っています。

 松田 最後に私、熱男に質問がありますか。

 坂本 三塁の守備で一番大事にしていたことはなんですか。

 松田 三塁は遊撃と違って、打者との距離が近い。気づいたらボールが来る。左打者でも、あっち向いてほいで来たり。なので、一番心がけていたのは、ボールを捕ること。坂本選手はスローイングは間違いないと思うので、とにかく捕ることが大事。(三塁の)いろんな選手が「動き過ぎるな」と言うと思うんですけれど、坂本選手はずっと遊撃でやってきたと思うので、そこは難しいと思うんですよ。自分のリズムで捕ることです。

 坂本 なるほど。ありがとうございます。

 松田 遊撃で何度もゴールデングラブ賞を獲った坂本選手ですから、今度は三塁でも獲ることを僕も願っています。最後にファンの皆さんに一言お願いします。

 坂本 チームは凄く若返っていますし、今年はみんなでやってやるぞっていう気持ちが強い。絶対に優勝するので、たくさん球場に足を運んでほしいです。

 ▽坂本と阿部監督 坂本が1年目を終えたオフ。現役だった阿部監督が誘い、08年1月のグアムで合同自主トレを開始した。阿部監督には「10年後は勇人が中心になってやってほしい」との思いがあったという。自主トレは15年まで継続。坂本は「巨人軍の伝統だったり、勝ちに対する執念。こういうふうに伝統が受け継がれてきたんだな、と教えてくれたのは阿部さん」と感謝を口にしている。15年からは阿部監督が務めていた主将を坂本が継承した。

 ≪16日から放送≫坂本と松田氏の対談は16日のニッポン放送「ナイツ・ザ・ラジオショー」(午後1時から)、さらに「ショウアップナイター」(午後5時50分)では、16日から4日間連続で放送される。

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