阪神・島本 同点ピンチで村上斬り ポイント起用で魂の6球、最後はど真ん中で一ゴロ

[ 2024年4月7日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神4-3ヤクルト ( 2024年4月6日    神宮 )

<ヤ・神>3番手で登板した島本(撮影・大森 寛明)
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 今季も左キラーは健在だ。1点優勢の7回2死三塁の場面。村上がゆっくりと打席に向かった。迷わず岡田監督が3番手として島本を投入。その起用に燃えた14年目左腕は一打出れば同点の大ピンチでも冷静だった。

 「全球、勝負球というか、全部厳しいところに投げようと思って、思い切って投げました」

 役割は一人一殺だ。22年にシーズン最多記録となる56本塁打を放ち、NPB史上最年少の3冠王を獲得した和製大砲を前に、フルカウントから最後は真っ向勝負。ど真ん中への直球で結果は一ゴロだ。魂の全6球。今季初ホールドを記録する火消しに、スタンドを埋め尽くした虎党から大歓声が湧き起こった。

 昨季の日本シリーズをほうふつとさせるワンポイントでの起用だった。第4戦では同点で迎えた8回1死一、三塁の場面で登場。代打の代打で出場した安達を三ゴロに抑えた。日本シリーズでは4試合に登板。日本一達成後に岡田監督は「日本シリーズのMVPは島本」と最高の言葉で称えた。また、昨年8月6日のDeNA戦(横浜)でも3番手として登板。7回1死二、三塁のピンチを封じて、指揮官から「島本さまさまよ。いてなかったら負けてる」と大絶賛されていた。その言葉が今季への原動力へとつながっている。

 「左(打者)のところは僕がいけるように、しっかり抑えたい」

 昨季は対左打者の被打率・158。ワンポイント救援を含めて、35試合に登板し、4勝2敗15ホールド、防御率1・69と活躍した。「任せてもらえるように、しっかり仕事をしたい」。この男の活躍なくして、連覇はない。(杉原 瑠夏)

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