阪神 森下が大山が近本が開幕OK!岡田監督断言「いくつもり」52年ぶり「生え抜きオーダー」発進

[ 2024年3月27日 05:15 ]

打撃練習で汗を流す森下(撮影・須田 麻祐子)
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 阪神が、29日の巨人との開幕戦(東京ドーム)に72年以来52年ぶりとなる「生え抜きオーダー」で臨むことが26日、決定的となった。右足の負傷が懸念された森下翔太外野手(23)が、同日の全体練習で1軍本隊に復帰。岡田監督は、下半身の張りを訴える大山悠輔内野手(29)、蓄積疲労を抱える近本光司外野手(29)の開幕戦出場にゴーサインを出した。森下は、中大の後輩で巨人の「7回の男」を担うドラフト1位・西舘撃ちも見据えた。

 黄金時代の到来を告げるにふさわしい9人が晴れ舞台に名を連ねそうだ。1番・近本が斬り込み、中野がつなぐ。この好機で弱冠20歳の前川と、大山、佐藤輝、森下の「ドラ1トリオ」が燃える。虎の頭脳・坂本が7番、恐怖の8番・木浪、そしてエース・青柳。「生え抜きオーダー」での出陣となれば52年ぶりで、対巨人に限れば2リーグ制以降では初めてだ。

 「裏方、スタッフが選んで、ドラフト(指名)が決まっているので、見る目というのはタイガースは凄い」

 冷静に分析するのは、この日から1軍本隊に合流した森下だ。20日ソフトバンクとのオープン戦で発症した右足の負傷は癒え、フリー打撃などで汗を流した。22、23日のオリックス戦は欠場し、24日同戦の9回に代打出場した一方で、回復具合は気がかりだった。不安をかき消すように快音を連発。「大丈夫。しっかり振れる」とうなずき「どの試合も気合は入るが、ファンの意識が巨人戦は違う。(開幕戦は)勢いに乗せるという意味でも大切」と、2年目の若さにして先手必勝の重要性を熱く説いた。

 調子が上がらないミエセスが2軍に降格した一方で、森下同様、体調面が不安視されていた大山、近本も開幕には支障はなさそうだ。岡田監督は「(開幕戦に)いくつもりでおるよ。みんな、そこに合わせてきたんやから」と断言。大山はフリー打撃やノックで、近本はティー打撃で回復をアピールし、役者はそろった。

 オープン戦で2戦2敗を喫したように、新生・阿部巨人はたやすい相手ではない。宿敵撃破のカギは、森下の「試合後半の打席」にあると言える。昨季のイニング別では、6回に最高打率・314を記録し、7回に最多8打点、8回に最多4本塁打。土壇場でこそ23歳は燃える。開幕戦なら、なおさら燃える。

 「後半の1点が凄く重い。チャンスに強い打者は理想像。今季も後半で打てればいい」

 今季「7回の男」として巨人の勝ちパターンを担うのが、中大の1学年後輩・西舘だ。「直球も強くていい投手。何とか糸口を見つけたい」と森下。3年間、同じ釜の飯を食った右腕との再会が開幕戦終盤のシビれる打席だとすれば、プロの厳しさを教え込むには格好の舞台となる。「生え抜きオーダー」の一員として、ド派手な一撃で先輩の貫禄を見せつける。(八木 勇磨)

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