【センバツ】広陵、7回までノーヒットの高尾がタイブレークで力尽く「打たせたくない気持ちで力んだ」

[ 2024年3月27日 14:58 ]

第96回選抜高校野球大会第8日   広陵5-6青森山田 ( 2024年3月27日    甲子園 )

センバツ高校野球8日目<青森山田・広陵>力投する広陵・高尾(撮影・北條 貴史)
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 広陵(広島)は青森山田(青森)に延長10回タイブレークの末に敗れた。高尾響投手(3年)は7回まで被安打0に抑える快投から一転、2点を先制した直後の8回に初めての安打を許してから2四球を与えて1死満塁を招き、同点打を浴びた。9回に3点を勝ち越した直後も四球から1死満塁を招き、同点の三塁打を許して再び同点。2度のリードを守れなかった。

 9回は追いつかれた後、134球目に自己最速148キロを計測。後続の1死三塁では内角直球でスクイズを外して窮地を切り抜けながら、無死一、二塁から始まった10回はバント安打で満塁とされた後、142球目に中堅へサヨナラ犠飛を運ばれて力尽きた。

 1年夏から3季連続の甲子園出場で今回が7試合目の登板。21日の高知との1回戦での11奪三振を超えて甲子園では自己最多の12奪三振を記録した一方、5四球1死球は自己ワースト。昨夏の慶応(神奈川)との3回戦に続いてタイブレークで屈した。

 「疲れは感じていなかった。8回、9回は甘いコースが増えて打たれた。(青森山田も)変化球に対応して直球もしっかり振ってきた。抑えないといけない、もう点はやらない、打たせたくない気持ちで力んでしまった」

 名門の広陵で1年春から背番号1。昨春選抜の4強を超えられず、最後の夏を残すだけになった。「3回甲子園に出て、全部あと一方のところで負けてしまった。自分の弱さだと思う。もっと成長しないと勝っていけない。勝ちきれる投手になりたい。悔いが残らないように、悔しさを全部出して、春獲れなかった日本一を夏に必ず獲りたい」と強い決意を持ち帰った。

 中井哲之監督は「終盤、力んでしまったっていうか。一人で抑えてやろうってことがフォアボールだったりカウントを悪くして甘くいったのかなとは思いますが、本当によく投げてくれたと思います。7回までノーヒット?出来すぎだと思います」と振り返った。

 継投は?の問いに「ありません」と中井監督。「エースなんで。ぎりぎりの場面で彼を降板させると私自身が後悔しますし、そういう風に鍛えてきましたから。高尾はやっぱ勝てるピッチャーにならんといけないです。負けたことで本人が一番納得してないんじゃないかなと思います。その悔しさを広島に帰ってしっかり練習してくれる」と万全の信頼を置くエースに夏への宿題を与えていた。

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