ドジャース・大谷 自信深めた特大ファウル 初対決でダル撃ち 第1打席より速いツーシームに惑わされず

[ 2024年3月21日 02:30 ]

ナ・リーグ   ドジャース5ー2パドレス ( 2024年3月20日    高尺スカイD )

<パドレス・ドジャース>3回、安打を放つ大谷(撮影・光山 貴大)
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 【伊東勤 視点】開幕戦で実現した大谷VSダルビッシュの初対決。メジャーでも最高峰に位置付けられるマッチアップを本紙評論家の伊東勤氏(61)が解説した。現役時代に名捕手として名をはせた伊東氏が見た両者の駆け引き。最初の対戦ではダルビッシュが思惑通りにゴロを打たせたが、2度目の対戦では大谷が特大ファウルでタイミングをつかみ、右前打につなげたと分析した。

 ダルビッシュは立ち上がりから力んで、ボールをコントロールできていなかった。

 ベッツにピッチクロック違反で四球。大谷を迎えたところで捕手の構えは外角だったが、力が入って直球が内角高めに抜け大谷は見逃した。2球目はカットボールをファウル。3球目は低めにツーシームがボールになった。一塁に走者がいたためダルビッシュはゴロを打たせたい。大谷の頭にはダルビッシュがカーブ、スライダーで勝負する“曲がり球の投手”というイメージがあったと思う。そこに4球目もツーシームが来た。外角、甘い高さだったが打たされたような形で遊ゴロ。1打席目はダルビッシュの思惑通りの結果となった。

 第2打席の初球もダルビッシュは力んで直球が逆球となり内角へ。大谷はファウルにした。スプリットがボールになった後の3球目。内角に入ってきたボール気味のカットボールを特大のファウルにした。いつもの大谷らしい力強いスイング。この一振りで大谷はタイミングが合っているのを自覚したはずだし、ダルビッシュは警戒感を強めたと思う。4球目のスライダーの後、内角を狙ったツーシームが外に甘く入ったところを大谷が捉えた。第1打席のツーシームは147キロで第2打席は152キロ。ダルビッシュは同じツーシームでも球速を変えて打ち取ろうとしたが大谷は惑わされなかった。

 大谷のいい時は、少々高めの球でもしっかりとしたスイングで振り切っている。オープン戦からそういうスイングができていたし、公式戦の第2打席で強く振ることができた。期待していいと思う。

 一方のダルビッシュは4回途中で降板。思うような投球ではなかっただろうが、試合をつくる、さすがの内容だった。(スポニチ本紙評論家)

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