ドジャースの本拠地開幕の相手カージナルス ベテランぞろいの先発ローテーション 米記者が懐疑的

[ 2024年3月19日 12:33 ]

カージナルスのマイコラス
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 スポーツ専門サイト「ジ・アスレチック」のケン・ローゼンタール記者が名門カージナルスの先発投手陣について懐疑的な記事を書いている。

 23年は1990年以来の地区最下位で、オフに9900万ドルを費やし、ソニー・グレイ(34)、ランス・リン(36)、カイル・ギブソン(36)の3人のベテランを補強したが、果たしてこれで勝てるのか疑問だと主張。

 在籍していた他の2人はマイルズ・マイコラス(35)、スティーブン・マッツ(32)で、やはりベテランだ。

 良い点を挙げると全員メジャーでシーズン30試合以上に先発した経験があり、長いイニングを投げた実績があること。リンは経験がアドバンテージになるという。「最近の若い投手は長いイニングを投げられない、そう育成されているからね。我々の世代は長いイニングでも投げられる。おかげでまだ現役でいられる」と言う。昨季もマッツ以外の4人がシーズン183イニング以上を投げた。

 マイコラスは201・1イニングだった。とはいえ長いイニングを投げても成績が良くなければ意味がない。ERA+(アジャステッドERA)は 防御率にリーグ平均防御率や球場の投打の有利不利を加味した数字で100が平均値だが、リンが77、ギブソンが87、マイコラスが91と3人が平均以下だった。

 リンはメジャーワーストの44本塁打を被弾した。グレイはERA+が154で、防御率も2・79と優秀で、ア・リーグサイヤング賞投票で2位に入った。しかし、xERA(期待防御率)は3・66だった。xERAは打たれた打球の種類や打球の結果から予測される防御率で、実際の防御率よりも客観的に投球能力を評価する指標。ゆえに今季の成績は悪化すると見られており、ベースボールリファレンスは24年は防御率3・46になるとしている。

 はたしてこの先発投手陣で勝って行けるのか?

 開幕投手に指名されたマイコラスは、我々には強力打線と堅固な守備と優秀なブルペンがついていると言う。「完璧な先発投手でなくても良い。まずは試合を接戦に保ちゲームを作ること。そして長いイニングを投げられればブルペンを疲弊させずに済む。1対0で勝たなくてもいいし、20三振を取らなくてもいい。目標は試合に勝つことだ」と説く。

 しかし昨季は719得点でリーグ19位と攻撃力は平均以下に落ちていた。守備力もOAA(Out Above Average/平均的な選手よりどれだけ多くアウトを奪ったか)が-7で19位、守備防御点(同じ守備位置の平均的な野手が守る場合に比べてどれだけ失点を防いだか)も-7で20位だった。ブルペンの防御率は4・47で23位だった。悪いことにオープン戦で好守のラーズ・ヌートバーが左脇腹を肋骨骨折し、開幕には間に合わない。中堅を予定されているトミー・エドマンも10月の右手首の手術から復帰が遅れている。ケイナン・ミドルトンは前腕の張りでこの時期に10日間ノースローとなった。不安要素が重なっている。

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