【落合×鈴木啓示対談】パ歴代最多完投数誇る鈴木氏が語る現在の野球界「完投する投手がほしい」

鈴木啓示氏（右）とオレ流チャンネル「博満の部屋」で対談した落合博満氏
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　現役時代に3冠王を3度獲得し、監督としては中日を4度のリーグ優勝に導いた落合博満氏（70）が19日、自身のYouTube「落合博満のオレ流チャンネル」を更新。大好評対談企画「博満の部屋」の第6回目として、歴代4位の通算317勝を挙げた元近鉄投手・鈴木啓示氏（76＝本紙評論家）をゲストに招いて対談を行った。

　落合氏は「今の野球界をどう思います？」と質問した。鈴木氏は「特定の選手ばっかり取り上げてね。その選手ばっかりがプロ野球選手やないでと言いたくなるね。もっと、12球団平等に扱ってもらいたいね。良い選手は良い、悪い選手は悪いと。ある選手だけがプロ野球選手やというような感覚の扱い方するのが許せない場合があるね」と持論を展開した。

　ドジャースに移籍して連日注目を集める大谷翔平投手を例に挙げ「例えば大谷がね、アメリカで二刀流で頑張ってる。そればっかりが野球選手の象徴やというような感じのものの言い方するでしょ。日本でも素晴らしいピッチャーもおるし、素晴らしい野手もおるからね。それはやっぱりほんまもんとして扱ってほしいと思うね」と日本のプロ野球界の情報も取り上げてほしいとの希望を出した。

　鈴木氏は落合氏にも「そない思うんですが、落合さんはどない思う？」と逆質問。落合氏は「それはマスコミの考え方なんでしょうね」と苦笑いしながら答えた。

　パ・リーグ歴代トップの340完投（登板試合は703試合）を誇る鈴木氏はさらに「私はピッチャーやから、7回くらい投げてもう満足やというようなピッチャーが最近多いような気がするんですよね。やっぱり7回まで投げて1点か2点しか取られてなかったら最後まで投げきるという、完投するピッチャーがほしいね。それくらい練習しといてほしいね。完投するピッチャー少のうなったね」と完投する投手が少なくなっていることを危惧した。

　落合氏が「やっぱりそれはキャンプからの投げ込み不足っていうところに行き着くんじゃないですか」と持論を述べると、鈴木氏は「それもあるし。それから、先ほど言うた走り込みというね。やっぱりガス欠を起こすねんな。車でいうたらガソリンがなくなんねん。そういう選手が多い」と最近の投手の体力不足を指摘していた。