中畑清氏 2軍参入くふうハヤテ&オイシックスの飛躍に期待!

[ 2024年3月19日 05:30 ]

中畑清氏
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 【キヨシスタイル!】球春到来。盛り上がってるねえ。20日、ソウルで行われるメジャー開幕戦。いきなり大谷とダルビッシュの初対決が実現するんだよね。21日には山本由伸が初登板。ワクワクドキドキだよ。

 日本でも1軍に先駆けて、15日にウエスタン、16日にイースタン・リーグが開幕。18日には選抜も始まった。私は16日、ウエスタンの開幕第2戦、くふうハヤテ―オリックス戦(ちゅ~る)の解説(静岡第一テレビ)をさせてもらった。

 イースタンに加わったオイシックスとともに2軍参入が認められた、くふうハヤテ。4―2で迎えた9回に大量8失点で逆転負けし、初勝利はお預けになったけど、いい試合だったよ。

 先発の二宮は5回を3安打2失点。制球がいいし、何より闘争心がある。去年までBCリーグの茨城でプレーしていた25歳。何でドラフトにかからなかったのかな。試合後、オリックスの福良GMも「十分(指名の)対象になりますよ」と話していた。

 打者もファーストストライクから積極的に打っていってさ。DeNAを戦力外になって古巣の社会人・日本新薬に戻りながら、このチームに加わった倉本のように元NPBの選手は独立リーグより少しNPBに近いところで再チャレンジ。これまでNPBから声が掛からなかった選手は諦め切れない夢に向かって突き進む。攻めの姿勢、熱い思いが感じられて、うれしかった。

 今や大谷が世界の最高峰に立って、みんなに夢を与えてさ。日本選手のレベルは間違いなく上がっている。円安も影響して桁が違いすぎる日米の年俸格差。いい選手が次から次へメジャーに行く流れは止められないと思う。だったら、その穴を埋める選手をどんどん育てなきゃ。

 去年のドラフト。独立リーグから23人が指名され、14人の社会人を初めて上回った。育成ドラフトからも漏れた選手の受け皿となってきた独立リーグ。野球の底辺拡大という点で、その存在の大きさを再認識させてもらった。

 今回2軍に参入した2球団にも期待したいな。くふうハヤテは静岡、オイシックスは新潟。地域に密着してさ。おらが町の選手を夢の舞台へ送り出してもらいたい。(スポニチ本紙評論家・中畑 清)

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