「大谷本」出版報告で見えたドジャース・大谷の“素顔” 「記者いじり」も11年目

[ 2024年3月19日 04:00 ]

エキシビションゲーム   ドジャース5-2韓国代表 ( 2024年3月18日    韓国・ソウル )

ドジャースキャンプで大谷を取材する柳原記者(右)=ロイター、USA TODAY

 【ヤナギタイムズ】日本ハム時代の13年12月から大谷を本格取材するスポニチ本紙MLB担当・柳原直之記者(38)の初の著書「大谷翔平を追いかけて―番記者10年魂のノート―」(税込2200円、ワニブックス)が、19日から販売される。二刀流を追った10年の記録。出版報告に大谷も興味津々だった。

 関係各所と調整を重ね、大谷本人に伝えたのはアリゾナキャンプ終盤だった。練習後に帰路に就く大谷が、駐車場を1人で歩いている時に駆け寄り“本件”を報告すると「出た!出た!出た!」と大声で連呼。発売後に進呈したい旨を伝えると「いや、いらないです」と大笑いされた。

 日本ハム時代から番記者として追い続けた10年間をつづった内容。確かに自身について細かく書いている本など、気恥ずかしくて読みにくいのかもしれない。ただ「いらない」という言葉には、寂しい気持ちにもなった。

 そんな記者の気持ちを察したのかもしれない。後日、クラブハウスで水原一平通訳と話していると、突然、大谷が会話に割り込んできた。「本の売り上げの何%が入ってくるんですか?」。ここ最近、大谷が自らメディアに話しかけることはほぼない。驚き、たじろいだが、初版や重版した際の印税の割合の違いなどを詳しく説明していると「やばっ!ただ、近くにいるだけで!」と大げさにリアクション。最後は「いくらもらったか報告してくださいね。ハッハー」と大笑いしてクラブハウス裏へと姿を消した。

 大谷からの「記者いじり」は11年目を迎える。20年11月の単独インタビューで結婚観について聞くと「柳原さんに心配されなくても大丈夫」とかわされ、手土産の高級ポテトチップスを渡した時は「今までで一番いい仕事をした」とイジられた。野球に全てを注ぐ男には変わりないが、番記者だからこそ分かる素顔が少しでも伝わればと思っている。

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