広島・新井監督「ガンガン攻めよう」開催3年連続最下位の交流戦へ闘志 最新機器も最大限活用

[ 2023年5月30日 06:55 ]

広島・新井監督

 「日本生命セ・パ交流戦」がきょう30日に開幕し、広島は敵地・京セラドーム大阪でオリックスと対戦する。ペナントレースの行方に影響を及ぼす18試合。新井貴浩監督(46)は「一つの大事なポイント」と位置づけ、開催3年連続で最下位に沈む鬼門打破へ、受け身にならず、ガンガン攻める姿勢を求めた。今季導入の最新機器も最大限に活用。今季こそリベンジを果たす。

 今年もまた気をもむ対戦が巡ってきた。チームの命運を握るパ・リーグとの18試合。通算157勝218敗15分け、12球団中11位の通算勝率・419(12位はDeNA、同・414)が示す通り、過去に何度も痛い目に遭った。新井監督は言う。

 「交流戦をどう戦うか、一つの大事なポイントになると思う。得意じゃないと言われているので。私は、そんなの全然関係ないと思っているけどね」

 1年前が象徴的だ。打線のつながりで開幕ダッシュに成功し、6個の貯金を持って交流戦に突入。にもかかわらず5勝13敗と大きく負け越し、終わってみれば借金2を抱えた。1・5だった首位・ヤクルトとのゲーム差は10・5にまで拡大。厳しい現実だった。

 「ワンカード3試合で、相手先発との対戦は多くても3打席ぐらい。少し受け身になっているんじゃないかと思う。投手もそう」
 パには強く振る打者が多く、甘くなってはいけないとボールが先行し、打者有利のカウントでドカンといかれる。打者はボールの軌道を見ようとして後手に回り、気付いたら終わっていた――。昨季までのネット裏からの印象を新井監督はそう語る。打開策はこうだ。

 「交流戦が苦手? そんなの関係ない。開幕から今までやっている通りにやればいい。どんどん仕掛けて、ガンガン攻めよう…と背中を押してあげたい」

 今季導入された映像分析アプリケーション「PITCH BASE(ピッチベース)」も効果に期待できそうだ。映像を活用して投球などの高度な分析が可能。チーム内からは「これは役立つ。あると無いでは、かなり違う」と声が上がる。

 相手は昨季日本一のオリックスだ。15年から9連勝しながら、18年からは12連敗中。しかも初戦の先発は大黒柱の山本で、3戦目は売り出し中の山下と難敵がそろう。苦戦必至か。いや、今季はナインにみなぎるエネルギーが違う。汚名返上。まずは猛牛打倒だ。 (江尾 卓也)

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