同じ時を刻み19年目…楽天浮上に不可欠な「交流戦男」出現に膨らむ期待

[ 2023年5月30日 07:15 ]

交流戦での浮上を狙う楽天の石井監督
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 初夏の風物詩となっているプロ野球の交流戦がいよいよ始まる。初めて開催された05年は、楽天の創設初年度のシーズンでもあった。今年で19年目を迎えたが、スタート当初も現在もシーズンにおいて大きな意味を持つことに変わりはない。

 普段は対戦しない相手との戦いが、レギュラーシーズンとは異なる潮流を生じさせることも珍しくない。下位に沈むチームは浮上のきっかけにしたいと考えており、パ・リーグ最下位の楽天も交流戦に懸ける思いは強い。44試合を消化して17勝26敗1分けで首位・ロッテとは9・5ゲーム差。26日には打撃コーチの配置転換に踏み切り、チーム打率(・209)と総得点(129)がリーグワーストに低迷する打撃陣のテコ入れを図った。

 交流戦は同じ相手と戦うのは最大で3試合しかなく、メンタル的にはフレッシュな状態で試合に臨める。石井監督は「流れを変えるものを全体でつくっていかないといけない」と強調。チームが浮上するために不可欠なのが、ラッキーボーイ的な「交流戦男」の存在だろう。

 投手は登板機会が限られており、チームを勢いに乗せる野手が出てくるかどうか。指揮官は「初見の投手が多いので、受け身に回らずに攻めていけるか。打者有利のカウントでしっかりスイングすることが大事」と強調した上で「若い選手が自分のためにもチームのためにも頑張ってほしい」と期待を寄せる。

 もちろん、投手の奮起も欠かせない。30日のDeNA戦で交流戦の“開幕投手”を務める則本は、こう言い切った。「パ・リーグの球団と当たらないので、差が一気に縮まることもあるのが交流戦。ここである程度、その先も見えてくると思う。上位に行くきっかけをつかみ取りたい」。シーズンの行方を占う戦いの火ぶたが切られる。(記者コラム・重光 晋太郎)

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