森繁和氏 メキシコは長打力に小技も要警戒 好調アロザレーナが打線けん引

[ 2023年3月18日 05:20 ]

メキシコ打線のキーマン、ランディ・アロザレーナ(AP)
Photo By AP

 侍ジャパンが20日(日本時間21日)の準決勝で戦う可能性がある、プエルトリコとメキシコ。中南米の強豪2チームの特長などはどこにあるのか。元中日監督で、選手獲得のために何度もドミニカ共和国を訪問するなど中南米事情に精通している本紙評論家の森繁和氏(68)が分析した。

 メキシコは1次ラウンド初戦でコロンビアに黒星も、そこから3連勝で1位突破。そのコロンビア戦で先発したエース格の左腕J・ウリアスが、次にどの試合で投げるか。昨季は17勝を挙げ、防御率2.16でタイトル獲得。準々決勝で投げれば準決勝には登板しない。日本にとって一つのアドバンテージになる。

 打線では1番打者が好調。21年新人王のアロザレーナは1次ラウンドで打率.500、1本塁打、9打点。キューバ出身でメキシコに亡命した選手だが、長打力も秘めており難敵だ。元オリックスのメネセスも米国戦で2本塁打。一方で小技も巧みに使い、足を絡めた攻撃をしてくる。

 メキシコもウインター・リーグを開催しており、国内のチーム数が多い。底辺が広く、サッカーだけでなく野球熱も高いお国柄。東京ドームと違い、日本にとってマイアミでの試合は「アウェー」の雰囲気も漂うだろう。準決勝はどちらが相手でも強敵。特に投手力。四球で崩れることもなく、1次ラウンドでの日本の対戦相手とはレベルが違う。手元で動くボールへの対応も難しい。厳しい戦いになるのは間違いない。

続きを表示

2023年3月18日のニュース