阪急で盗塁王3度、関西弁駆使した通訳で活躍ロベルト・バルボンさん死去 89歳、急性肺炎

[ 2023年3月18日 05:00 ]

86年4月、お立ち台で阪急・アニマル(右)の通訳を務めるバルボンさん(中央)
Photo By スポニチ

 阪急で3度の盗塁王に輝き、関西弁を駆使した通訳としても活躍したキューバ出身のロベルト・バルボンさんが12日、急性肺炎のため兵庫県西宮市内の病院で死去した。89歳だった。オリックスが17日に発表。葬儀・告別式は家族葬で既に終えた。

 55年に阪急に入団し、走攻守そろった内野手として58年にベストナインを獲得するなど活躍した。近鉄に移籍した65年限りで引退。通算成績は打率・241、1123安打、33本塁打、260打点、308盗塁。通算1353試合出場は07年にタフィー・ローズに更新されるまで外国人選手最多だった。

 明るい性格で、愛称はスペイン語で「男の子」を意味する「チコ」。阪急コーチを務め、通訳としてもギャグを交えた大ざっぱで尺が合わない日本語訳が人気を集めた。晩年はオリックス野球教室の名誉顧問も務めた。

 オリックス・中嶋監督は「初めて会った時は衝撃で、関西弁を流ちょうにしゃべるのには本当に面食らった。本当にいい人で、周りを明るくしてくれる能力は凄い。相手チームの時も“先輩やぞー”ってロッカーに勝手に入ってきて。それくらい明るい人だった」と思い出を語り、福良淳一GMは「お世話になった。ブーマーにずっとついていて、技術的なこともいろいろアドバイスしてもらった。ここ何年かは会っていなかった。寂しい」としのんだ。

続きを表示

2023年3月18日のニュース