広島・森下、逆算開幕ローテ入りへ焦りま宣言! 右肘手術後初の捕手座らせ6球 完全復帰へ調整は順調

[ 2023年2月18日 07:00 ]

ブルペンで投球練習を行う森下(撮影・成瀬 徹)
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 広島・森下暢仁投手(25)が17日、沖縄キャンプで今春初めて捕手を座らせて投球練習を行った。この日は変化球も交えて6球を投げ、状態を確認。昨年10月の右肘手術後、初の本格投球再開で新たな一歩を踏み出した。今キャンプ中の実戦登板は見送られる方針が判明。3月31日からの開幕ローテーション入りを逆算して、調整を進めていくと強調した。

 完全復帰に向けて、森下は新たな段階に歩を進めた。昨年10月の右肘手術後、初めて、捕手を座らせての投球練習を再開。開幕ローテーション入りを逆算して調整を進める右腕は、順調な回復ぶりをアピールした。

 「今のところはいい感じ。開幕に合わせて、準備をしようと手術をしたので、チームに迷惑をかけないようにやっていきたい」

 新井監督、前監督の佐々岡真司氏(本紙評論家)がブルペンで投球を見つめる中、森下は強度を上げた。捕手の持丸を立たせたまま44球を投じた後、今度は座らせて直球のほか、カットボール、カーブなど6球を試投。8割ほどの力感と言いながらも、直球の球速は130キロを計測した。

 感触を確かめるような投球練習。持丸からは「ナイスボールです」と声をかけられ、笑顔を浮かべる場面もあった。時折、モニターに映し出される自身の映像を見て、投球フォームのバランスを確認。「体に負担がかからないようにちょっと意識して投げている」と余念がなかった。

 日南キャンプでは複数回、ブルペンでの投球練習を重ねてきた。「一応、(実戦に向けての)流れはできている」。森下は術後の計画通り調整が進んでいることを強調したが、新井監督をはじめとする首脳陣は念には念を入れる。

 指揮官は今後の実戦登板について「プラン通りに来ているが、焦る必要はない。対外試合はまだない」と明言。キャンプ中の実戦登板を見送る方針で「(実戦は3月のオープン戦から)になると思う」と続けた。沖縄滞在中は、シート打撃などの実戦形式までにとどめる構え。森下もまた、シーズンでのフル回転を見据え、焦りを封印する。

 「(今後は捕手を)座らせることが多くなってくると思う。そして、打者が立ってという感じ(段階)になると思う。いいところ、悪いところも出てくると思うので、確認しながら、準備したい」

 3月31日の開幕まであと6週間ある。まだ試運転の段階だが、徐々に光が見えてきた。(長谷川 凡記)

 ≪森下の経過≫

 ▽22年10月26日 群馬県館林市内の病院で右肘クリーニング手術を受ける。蔦木トレーナー「一般論ではブルペン投球再開まで3~4カ月」

 ▽12月4日 早期完治を優先し、開幕投手を狙わない意向示す。「開幕から1~2週間遅れても、離脱しないことが一番大事」
 ▽同16日 3500万円増の推定年俸1億1000万円で更改。年内に結婚していたことも発表。

 ▽23年1月26日 春季キャンプ1軍スタートが決定。新井監督「暖かいところでコンディション優先」

 ▽2月2日 宮崎・日南キャンプ2日目、手術後初のブルペン入り。捕手を立たせてキャッチボールでフォームを確認。

 ▽同7日 手術後初めて、スパイクとユニホームを着用してブルペン投球。

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2023年2月18日のニュース