中畑清氏 栗山監督の“長嶋イズム”継承、何よりうれしい

[ 2023年2月18日 05:03 ]

侍ジャパン強化合宿 ( 2023年2月17日    サンマリン宮崎 )

栗山監督(左)と話すスポニチ本紙評論家・中畑氏(撮影・岡田 丈靖)
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 【中畑清 CHECK!】ファンの熱気がスタンドにあふれ、グラウンドから栗山監督、選手たちの緊張感がヒシヒシ伝わってくる。侍ジャパンの宮崎合宿初日。本当にいい空気を吸わせてもらった。

 球場に来た時、ファンが小走りにスタンドへ向かっていくのを見た。いいねえ、この盛り上がり。ワクワク感、期待感がその姿にあるんだ。今までにないくらいの期待の高さを感じるよ。ダルビッシュが来て、村上も佐々木朗も。この空気がたまらない。私も早く試合が見たいよ。

 グラウンドに出るとすぐ、栗山監督があいさつに来てくれた。その表情には、いい意味で余裕がない。ジャパンの監督は重たいものを背負ってるんだ。覚悟というか、凄い緊張感が伝わってきた。

 先日、栗山監督と対談した際にアテネ五輪の経験を話した。あの時、長嶋監督は選手たちに「野球の伝道師になれ」と強く言ったんだ。日本の野球を世界へ発信しろ、それを一番のテーマに世界を獲ろう、と。その話に感銘したという栗山監督は、合宿初日に「そういうことを大事にして頑張ります」と言ってくれた。重いものを背負って戦う。侍ジャパンの魂の継承っていうのかな。それが何よりもうれしかった。

 栗山監督も選手たちも、今の力みが取れるには3、4日かかると思う。世界一への道もそう簡単ではない。でも、この空気をぜひとも世界一へつなげてほしい。(スポニチ本紙評論家)

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2023年2月18日のニュース