広島・森、来春1軍C当確!習得中フォーク軸に今秋2戦で5イニング完全 新井監督は先発ローテ入り期待

[ 2022年11月21日 05:00 ]

秋の紅白戦で2試合5イニングを完全に抑え、来季の飛躍が期待される広島・森
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 広島の森翔平投手(24)が、早くも来春の1軍キャンプ切符をつかんだ。秋季日南キャンプ最終クール3日目の20日、紅組の先発として紅白戦に登板。2回を無安打零封し、習得中のフォークなどで4三振を奪った。これで今秋は2試合5イニングを完全に抑え、実に8奪三振。新井監督は圧巻投球を披露する左腕に“内定”を出し、先発ローテーション入りを期待した。 

 来春の1軍キャンプ参加を占う実戦で、森が圧巻の投球を披露した。秋季キャンプ最終クール3日目に組まれた紅白戦で、紅組の先発として2回を投げ、打者6人を完全。習得中の変化球で4三振を奪い、白い歯をのぞかせながらうなずいた。

 「課題として取り組んでいる、落ちるボールが意図した所に数多く投げられた。そこは良かったと思います」

 初回に大盛と中村健を、2回には木下をフォークで空振り三振。磯村のバットも内角低めに落ちるチェンジアップで空を切らせた。中でも手応えを感じ取っているのが、今季中盤から投げ始め、握り方を試行錯誤しているというフォークだ。

 「キャンプで(投手コーチの)横山さんに“オレはこうやって投げていた”と聞き、それがハマっています。打者の反応もいいので継続していけたら」

 ホームベース後方で紅白戦を見守った新井監督が森のフォークを絶賛する。「いい落ち方をしている。手元でグッと落ちるので、打者は真っすぐに見えていると思う。反応を見ても、直球とフォークの区別がつきづらい感じ」と舌を巻いた。

 これで秋の紅白戦は2試合5イニングを完全に抑え無四球で8奪三振。分岐点は10月のフェニックス・リーグだった。「両サイドに直球を投げ込む」をテーマに制球を磨き、3試合19イニングで防御率0・95、奪三振17、与四球1と、完全に一皮むけた。

 「ボールの切れといい、制球といい、ほんとにいいものを見せてくれたと思う」。新井監督は目を細める。報道陣からの「来春キャンプ1軍か」の問いにも「そうなりますね。本人もそう思って取り組んでくれると思うし僕も期待している」と先発ローテーション入りを求めた。

 1年目の今季は1勝0敗、防御率1・89。6月に初昇格し、9月7日の中日戦でプロ初星を挙げたものの、登板8試合では物足りない。本人は百も承知。2年目の飛躍を期し、言葉に力を込める。

 「取り組むテーマは徐々にクリアできているけど、平均球速がまだ低い。140キロ台半ばが最低かな…と。そういう体を手に入れたいと思います」

 秋に早々と手にした来春の1軍キャンプ切符。さらに高みへ、左腕は激戦の先発枠に食い込む意気込みだ。

 ◇森 翔平(もり・しょうへい)1998年(平10)1月1日生まれ、鳥取県出身の24歳。鳥取商では甲子園出場経験なし。関大、三菱重工神戸・高砂、三菱重工Westを経て21年ドラフト2位で広島入団。今季6月12日の西武戦でプロ初登板。9月7日の中日戦で初先発初勝利。8試合1勝0敗、防御率1・89。今季1メートル77、80キロ。左投げ左打ち。

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