巨人・原監督 森保ジャパンに金言エール 強豪国破る極意「勝るところは何ぞやと」

[ 2022年11月21日 05:30 ]

7月、東京ドームでの試合前に森保監督と談笑する原監督
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 巨人・原辰徳監督(64)が開幕したサッカーW杯カタール大会に臨む日本代表にエールを送った。森保一監督(54)とは今年7月に東京ドームでも対面。09年の第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で侍ジャパンを世界一に導いた指揮官が、23日に初戦のドイツ戦を戦う森保ジャパンに期待を寄せた。

 ビッグイベントに胸が高鳴る。2日から行われた秋季宮崎キャンプの最終日。原監督は、室内の木の花ドームで約20分、充実した約3週間を総括すると、自ら「ワールドカップだ!」と切り出した。

 23日の初戦ドイツ戦に始まり、コスタリカ、スペインと1次リーグを戦うサッカー日本代表。原監督は「もう、万事を尽くしたでしょう。天命を待とうという心境でしょう」と決戦に挑むイレブンの心持ちを代弁し、決勝トーナメント進出に期待する。

 日本代表を率いる森保監督とは今年5月14日、都内の飲食店で偶然、初対面した。森保監督にとっては著書も読破したという憧れの存在。名刺交換も行い「不屈」と入ったサインをプレゼントした原監督も「サッカー日本代表監督と話せたのは、非常に満足感があった」とし、7月6日に森保監督が東京ドームを訪れた際には、グラウンドで話し込んだ。

 世界との戦いの厳しさは、身をもって経験した。09年WBCで侍ジャパンを率いて世界一。キューバ、米国、韓国など強豪国を破り頂点に立った。当時、重要視したのは「総合点っていうのは考えない。ただ、勝るところは何ぞやと。それは考える。むしろそれを生かす。勝らないものは比べない。勝るものはスピード、それと自己犠牲。チームバッティング。これは世界一だと思う」と回想。森保ジャパンにも「日本らしさ」での戦いを期待した。

 注目選手もいる。MF三笘だ。「いい選手来たな、出たなって。彼の動きって異次元的な、昔の中田(英寿)君とか、長友とか人と違ったじゃないけど、それに匹敵する選手。テレビを見ていても“あっ”て、背番号見なくても分かる」。体調不良で調整遅れも、森保監督がドイツ戦出場を示唆している。

 いよいよ23日に迎える、強豪・ドイツとの初戦。原監督は「初戦、この上ない相手。何とか勢いをつけてほしいね。1―0で勝ってくれるとうれしい」とカタールでの熱戦を心待ちにした。(川島 毅洋)

 ≪原監督 06年日本代表・ジーコ監督に直接エール≫巨人の原監督はW杯ドイツ大会が行われた06年に、2月の宮崎キャンプで同じ施設内で代表合宿を行っていた、当時の日本代表・ジーコ監督と対面。「あまりにも有名な方。オーラを感じた?もちろん。国民として健闘を祈っています」とエールを送った。また、長嶋監督(現終身名誉監督)も、00年5月に当時のトルシエ監督と対面。02年の日韓大会ではブラジル―ドイツの決勝戦を生観戦している。

 ▽09年WBCの日本代表 大会連覇を目指して原監督が指揮を執り、1次ラウンド(R=東京ドーム)は韓国に次ぐA組2位で突破。2次R(ペトコ・パーク)は初戦のキューバ戦でチャプマンを攻略。続く韓国戦は敗れたが、再びキューバ、韓国に連勝し、1組1位で決勝トーナメント(ドジャースタジアム)に進出した。米国との準決勝を9―4で制すると、決勝では韓国と同大会5度目の対戦。3―2でリードの9回、救援したダルビッシュが崩れて同点も、延長10回2死二、三塁でイチローが中前へ決勝2点適時打。5―3で勝利し、世界一となった。MVPには2大会連続で松坂が輝いた。

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2022年11月21日のニュース