阪神・水口打撃コーチ 佐藤輝に必要なのは「振る力」身につけば後半戦も乗り越えられる

[ 2022年11月21日 07:00 ]

阪神・水口栄二打撃コーチ

【虎コーチに聞く~打撃コーチ(上)~】 

――秋季キャンプを通してここまでの成果をどう感じている。
 「振れる力は、この秋のキャンプでつけたかった。そういう意味でも、選手は自覚してくれたかなと思う」

 ――若手の振る力もついてきている。
 「全体的に振れてきている。まだまだですけどね。振る意識や、インパクトを強くするとか、監督が言っているようにボールをかむようなインパクトの強さというのは、ちょっとだけですけど、ついてきた」

 ――阪神に入る前に感じていたチームの打撃の印象は。
 「まったく分からない。逆に真っ白な状態で見られた。甲子園の秋季練習から始まってフェニックス・リーグから合流した選手も見て、もっと振った方がいいかなという思いはあった。練習でもスイング力は意識させていった」

 ――基礎的な動きも足りていない部分があった。
 「僕がやる中で基礎的なものは絶対に必要なところ。小手先になるようなことは絶対に良くないと思う。土台から上(半身)の方にうまく連動してくれれば、というのが僕の考え方なので」

 ――特に佐藤輝はキャンプ途中合流で、岡田監督からも指導があった。ここまでの成長をどう感じているか。
 「彼自身も、(打球が)飛ばないと話をしていた。振っていく中でいろんなことを覚えて、思い出していくと思う。監督が言われているように、下半身のスタンスの幅などを自覚してやっているみたいなので、これからも続けてもらいたい」

 ――佐藤輝は過去2年で前半は調子が良くて後半失速した。振る力をつければ改善につながる。
 「シーズン後半はバテるので。そこで何の力をつけていたらいいかといわれれば、振る力。疲れはなかなか取れないが、振る力があればシーズンも乗り越えられると思う。僕らもキャンプで、めちゃくちゃ振らされた時はシーズン終了までバテなかった。そういう経験もしてきたので(振る力は)絶対に必要だと思う」

 ◇水口 栄二(みずぐち・えいじ)1969年(昭44)1月9日生まれ、愛媛県出身の53歳。松山商から早大を経て、90年ドラフト2位で近鉄入団。二遊間での広い守備範囲と、通算279犠打の打線のつなぎ役として活躍。01年のリーグ優勝に貢献。04年オフ、球団合併による分配ドラフトでオリックスへ移籍、07年現役引退。通算1561試合で打率・269、53本塁打、417打点。08~12年オリックス打撃コーチ。右投げ右打ち。

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