日本ハム、濃霧の影響で午後4時すぎに日没コールド 照明のない釧路 7回打ち切り

[ 2022年8月24日 06:00 ]

パ・リーグ   日本ハム0―0オリックス ( 2022年8月23日    釧路 )

<日・オ>7回で空が暗くなり日没コールドとなった(撮影・高橋茂夫)
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 霧の街と呼ばれる北海道・釧路。年に1度の日本ハムの道東シリーズ初戦は、19年以来3年ぶりの日没コールドで今季3度目の引き分けに終わった。

 照明設備がなく、この日の釧路市の日の入りは午後6時13分。晴れていれば午後5時過ぎでもプレーは可能と計算していたが、午前中から球場を覆っていた濃霧の影響もあり、7回終了後に審判団が協議。午後4時7分に木内九二生責任審判が「このような天候で、これ以上試合を続行するのは厳しいと判断したので日没コールドといたします」と場内アナウンスした。

 新庄監督は日没コールドは「初めてじゃないかな」とし、「電光掲示板も光っていたから見づらいでしょう。一瞬の出来事なので、判断が鈍くなったら危ないということじゃないか」と同意した。

 指揮官が「甲子園決勝みたいな試合」と表現した一戦は、互いに走者を出しながら無得点が続いた。4回は無死一塁から今川が三塁線を破り二塁を狙うも、一、二塁間で挟まれて走塁死。5回は杉谷の右前打を右翼・小田が後逸し、外野を転がる間に杉谷は一気に本塁を狙ってオーバーランしたところで、三塁に戻りきれずタッチアウトとなった。「踏んだり、踏んだりやったね。向こうも満塁で一本出ない。こっちは走塁であーだこーだなるし、大笑いしていました」と笑い飛ばした。

 24日も照明設備がない帯広での試合。指揮官は「時間を早くしてくださいって。(午後1時開始を午前)11時開始くらいで」と珍提案し、西へ向かった。(東尾 洋樹)

 ≪90年度以降では6度目≫日没コールドゲームは19年8月28日の日本ハム―西武(釧路)以来3年ぶり。90年以降では6度目で、札幌円山3度、釧路2度、帯広1度と全て北海道。パ・リーグは94年に照明設備のない球場ではコールドゲーム(成立試合)とするアグリーメント改正を行い、97年6月21日オリックス―西武(札幌円山)で初適用され、今回が4度目。9回終了前の日没サスペンデッドゲームは87年5月23日、7月8日の南海―ロッテ(柏崎、平和台=続行試合)を最後に行われていない。

 ◇釧路市 北海道東部で太平洋岸の市。人口は約16万人。北極圏から南に流れる寒流の親潮の影響で一年を通して気温が低く、夏日(気温25度以上)も少ない。夏季は太平洋高気圧の影響で湿った南風が吹き込み、親潮で急激に冷やされて海上で発生した霧が流されてくる。霧の発生は年間100日以上。タンチョウが棲息する釧路湿原や阿寒湖など観光地も多い。

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