阪神 近本復帰の日に両リーグワースト22度目零敗… お得意さまDeNAに9年ぶり負け越しリーチ

[ 2022年8月24日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神0-4DeNA ( 2022年8月23日    京セラD )

<神・D> 8回無死一塁、近本が投ゴロ併殺打に倒れベンチで呆然とする矢野監督 (撮影・後藤 大輝)
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 阪神は23日のDeNA戦で両リーグ最多22度目の零敗を喫し、4連勝で止まった。新型コロナウイルス感染から14日ぶりに復帰し「3番・中堅」の定位置でフル出場した近本光司外野手(27)は4打席凡退。勝率5割復帰を逃した。DeNAには4連敗で、24日も敗れれば9年ぶりの負け越しが決定。クライマックス・シリーズ(CS)で対戦する可能性もあり、苦手意識だけは付けられない。

 これが目下の相性の悪さか。終盤3イニング連続で先頭打者が出塁しながら、二塁さえ踏めない。一矢を報いることもできず、このカード4連敗で両リーグ最多の22度目の零敗。敵地で巨人に3連勝した勢いを完璧に止められた矢野監督は力なく振り返った。

 「チカ(近本)だけで点を取れるわけじゃない。チカをもちろん含めて、誰かがもう一本、つなげたり、点を取れれば、もっと変わった流れができたかなって思うけど…。そこができなかったのが、ゼロになったというところです」

 何としても勝ちたかった一戦だった。18日ヤクルト戦での中野、19日巨人戦での大山に続き、ついに近本が復帰。コロナ禍に見舞われた主軸3人が、4日巨人戦以来19日ぶりに勢ぞろいして臨んだ。

 相手は9日の前回対戦でも完投勝利を許した難敵・今永。投げ合ったエースの青柳が3回までに3点を失った一方、3回で5三振を奪われ、攻略の糸口をつくれなかった。9日の対戦で2安打した木浪を7番で先発に抜てきし、6番には好調の原口を起用するなど手を打ったが、実らない。戻ってきた近本も8回無死一塁ではエスコバーに投ゴロ併殺打に仕留められ、4打席とも本領を出せなかった。

 「(オーダーは)組み替えたというか、どうやったら、一番攻略できるのかな…というところで」

 DeNA戦は今季3度目の4連敗。8勝12敗と分が悪く、あと1敗すれば、13年以来9年ぶりの負け越しが決まる。10日の直接対決に敗れて2位を明け渡してから13日間で一気に6ゲーム差もつけられた。広島に勝ったヤクルトとも10差に開き、残り27試合で逆転優勝の可能性はいよいよ風前のともしび。それでもまだCSもある。その舞台で対戦する可能性が高いDeNAに、これ以上やられるわけにはいかない。

 今季京セラドームの主催試合は7戦全敗。ただ、交流戦でオリックスの主催だった6月10日からの3連戦は全勝しており、苦手なはずはない。あらゆる負のデータを払拭し、最後の大勝負が始まる秋を迎えたい。(山添 晴治)

【データ】
 ○…阪神は今季22度目の零敗。月間5度目は5月の7度に次ぐ今季2番目の多さ。今季12球団最多で、球団ワーストの63年24度まであと2度に迫っている。
 ○…京セラドームでは8月12~14日の中日3連戦から4連敗。夏の長期ロード中に同球場で4連敗は08年の6戦全敗以来14年ぶり2度目。夏のロード中2カード6試合の4敗目で、12年(1勝4敗)以来10年ぶりの球場負け越しが決まった。なお夏のロードは5試合を残して8勝11敗。きょう24日に負ければロードの勝ち越しが消える。

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