エンゼルス売却へ 地元紙は「売却完了は1、2年先になる可能性も」

[ 2022年8月24日 05:03 ]

大谷とモレノ球団オーナー
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 エンゼルスは23日(日本時間24日)、球団売却を検討していることを発表した。これを受け地元紙オレンジ・カウンティ・レジスターは「売却が完了するには1、2年先になる可能性もある」と報じた。

 同紙によれば、現オーナーのアート・モレノ氏は03年にエ軍を1億8400万ドル(現在のレートで約252億800万円)で買収。同球団の資産価値は米国の経済誌フォーブスの試算によると20億ドル以上(約2740億円)になるという。大リーグで直近にオーナーが変わったのは20年のニューヨーク・メッツでプロセス完了には数年かかっている。

 また、ワシントン・ナショナルズもこの4月に売却の検討を発表しており、ロブ・マンフレッドコミッショナーによれば7月の時点でそのプロセスはまだ初期段階であったという。同紙によれば、ナショナルズの売却が完了しない限り、エ軍のプロセスは進まない可能性もあるという。

 エ軍は世代を越えた才能を持つマイク・トラウト、大谷翔平を推しながら長い成績不振に陥っている。14年以降はプレーオフ進出もなく、15年以降は勝ち越したシーズンもない。今季も現在52勝70敗でメジャー最長の7年連続負け越しに向かっている。モレノ氏は一貫して総年俸がトップ10に入る資金を提供してきたが、近年は贅沢税の課金を避けてきた。それがトップフリーエジェントの獲得の妨げになっていたとする向きもある。

 今回の売却は、調停最終年の23年に少なくとも2500万ドル(約34億2500万円)の年俸を勝ち取る可能性のある大谷をエ軍がどうしようとしているのかにも疑問は及ぶ。順当に行けば23年終了後に大谷はフリーエージェントの権利を取得する。売却にどれだけの時間がかかるかは不明だが、エンゼルスが大谷を抱えるかどうか、そして彼を長期契約させるかどうかで、フランチャイズの価値は大きく変わる可能性がある。

 大谷は長期契約を結ぶ前にフランチャイズの将来の方向性について知りたいだろう。だが、新しいオーナーが判明する前にそれを評価するのは難しいかもしれないと、同紙は報じている。

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2022年8月24日のニュース