【甲子園】仙台育英・須江監督 宮城、東北に「おめでとうございます」コロナ禍で「全国の高校生に拍手を」

[ 2022年8月22日 16:48 ]

第104回全国高校野球選手権大会・決勝   仙台育英8ー1下関国際 ( 2022年8月22日    甲子園 )

<仙台育英・下関国際>アルプス席近くで胴上げされる仙台育英・須江監督(撮影・坂田 高浩)
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 仙台育英が春夏通じて東北勢初となる優勝を果たした。

 試合終了の瞬間、笑顔でマウンドに集まるナインとは対照的に須江航監督は目を真っ赤にはらし、左手で顔を覆った。

 「宮城の皆さん、東北の皆さん、おめでとうございます!100年開かなかった扉が開いたので多くの人の顔が浮かびました」。優勝監督インタビューでも目をうるませたままだった。

 東北勢にとって悲願の初優勝。「準決勝を勝った段階で東北、宮城の皆さんからたくさんメッセージをいただいて、本当に熱い思いを感じて、それに応えられて何よりです」と素直に喜んだ。

 打線は2廻り目に入った4回に相手エース・古賀康誠(3年)を攻略。「前半は古賀くんがすごくいい投球をしていたので、焦りはありませんでしたけど、翻弄されている感じでした。宮城大会1回戦から培った今年の選手ができることを選手自身が立ち返ってよくやってくれた」と労った。

 投手陣も斎藤蓉(3年)、高橋煌稀(2年)とつなぎ、下関国際打線を1点に抑え「今日は本当に斎藤が良く投げてくれて、県大会は投げられない中でつないでつないで高橋、今日投げなかった3人、スタンドにいる皆がつないだ継投だと思います」と部員全員を称えた。

 今年の3年生は入学時から新型コロナウイルスの影響を受け続けた学年。それだけに指揮官は「入学どころか中学の卒業式もちゃんとできなくて高校生活というのは、僕たち大人が過ごしてきた高校生活とまったく違う。青春て密なので、そういうことがダメだと、活動もどこかでいつも止まってしまう苦しい中で本当に諦めないでやってくれた」と感謝した。

 そして「そうさしてくれたのは僕たちだけでなく全国の高校生の皆が本当によくやってくれた。下関国際さんや大阪桐蔭さん、目標になるチームがあったからどんな時でも諦めないで走って行けた。すべての高校生の努力のたまもの。全国の高校生に拍手を送ってほしいです」と語りかけると、聖地から大きな拍手が沸き起こり、全国の高校球児、高校生の3年間を称える拍手となった。

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