【甲子園】仙台育英が涙の初優勝!東北勢13度目挑戦で大旗、悲願の「白河の関越え」宮城県勢初の満弾

[ 2022年8月22日 16:24 ]

第104回全国高校野球選手権大会・決勝   仙台育英8ー1下関国際 ( 2022年8月22日    甲子園 )

<仙台育英・下関国際>優勝を決めた仙台育英ナインが喜びを分かち合う(撮影・岸 良祐)
Photo By スポニチ

 東北が長く待ちわびた深紅の優勝旗がついに「白河の関」を越えた。試合終了の瞬間、仙台育英ナインは笑顔をはじけさせ、マウンドに駆け寄った。

 出場29度目にしてつかんだ初優勝は、東北勢にとっても悲願だった。第1回大会の1915年、秋田中(現秋田)が敗れてから、東北勢の夏の決勝戦は9戦9敗。春も3度、決勝で阻まれた。

 これまで春夏計12度、東北勢が涙をのんだ決勝。大一番でも仙台育英の「つなぐ」野球は不変だった。

 ベンチ入り全5投手が最速145㌔超という「5本の矢」が束となり、初戦・鳥取商戦から準決勝・聖光学院戦まで4試合すべて継投で勝利。この日も先発・斎藤蓉(3年)が7回1失点と試合をつくると、つないだ2番手・高橋煌稀(2年)も下関国際打線を抑えた。

 打線もつなぐ野球を体現した。打順が二回り目に入った4回、先頭・山田脩也(2年)が二塁打を放つと、1死三塁から4番・斎藤陽(2年)の右前適時打で先制。5回は2死三塁から橋本航河(2年)、山田の連続適時打で追加点を奪った。7回には無死一塁から橋本が右中間を破る適時三塁打で加点した。

 準決勝までの4試合で1度も出なかった本塁打は、7回に岩崎生弥(3年)が今大会初アーチを記録。打線がつないで1死満塁にすると、宮城県勢として春夏通じて甲子園初となる満塁弾で大量リードを奪った。

 東北の先輩たちが越えられなかった最後の「難所」を乗り越えられたのは、全員野球で「つなぐ」チーム力の証しである。

続きを表示

この記事のフォト

2022年8月22日のニュース